熱湯パワハラ傷害事件を受けて「熱湯風呂はアツくない」「お互いやれば笑える」と自己保身に走る芸人たち

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 11月25日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、ヒロミが「嫌な映像だけど、雰囲気見てると初めてじゃないなって感じがする。こんなことよくやってんじゃんって」「芸能プロダクションっていわれちゃうと……芸能界でこんな飲み会見たことないわ」と苦言を呈した。小島瑠璃子も「見たことも聞いたこともないですし、『何か面白いことやれ』でこれが面白いっていう感覚もよくわからない」「周りの人も……カウントダウンとかして煽ってますよね」「(被害男性は)責任感があった人なのかもしれないですけど、ずっとひとつの会社に絶対いなきゃいけないということってないと思うんですよ。本当に自分が信頼できてこの人のもとで働きたいっていう人じゃなかったら、どんどん転職すればいいと思うんですよね、どんな企業でも」と饒舌に語っている。

 そしていささか歯切れが悪かったのが松本人志だ。松本人志は「こういうことがあった時に、お前らも番組でも似たようなことやってるやないかって思われそうでね、それが僕はすごく辛いんですけど……」と切り出し、長く意見を述べた。

 「そもそもしゃぶしゃぶの鍋に顔突っ込む時点で全然ダメなんですけど、僕やっぱわかってほしいのは、どっかこう相互性がね、『おまえもやるし、俺もやるぞ』みたいな、クライアントに『あんたもやりなはれ』みたいなね。で、3人で怪我して病院行って、これやったらもうなんか許せる感じがするんです。いや、もうしゃぶしゃぶのこれはないけどね。何かこう、『お前だけやれ』っていうのは……優しくないのは面白くないし、面白い人は優しいんですよ。ここに笑いなんて生まれるわけがないことをなぜわかってもらえないのかなぁ」「ダウンタウンもたまに言われますよ、後輩を何かして笑っているみたいな。でも部分的に見たらそう見える時もあるかもしれんですけど、やっぱり年間通じて、芸能界人生通じてだったら、ダウンタウンも結構やってますから。お互いやらないとこういうのは面白くなっていかないし、そもそも、これ(しゃぶしゃぶ鍋に顔を突っ込む行為)はお互いがやったって全然面白くないんですけどね」

 松本は事件に対してはNOを表す一方で、こういった事件によって自分たちの“芸”や“笑いの枠組み”が脅かされることを危惧しているようだった。実際、ダウンタウンも過去にテレビバラエティで他の芸人の顔面や頭にアツアツのあんかけをぶっかけるなど、しゃぶしゃぶ鍋の熱湯ではないにしろ、ちょっと「笑えない」ネタを披露してきた。今後もネット番組でそうした行為に及ぶ可能性はあるだろう。

 今回の事件が「芸能プロダクション」の宴席で起こったということもあり、多くのタレントたちは憤りを感じているようだ。もはや暴行・傷害の域であり、同席者たちの責任を問う声も多く、事件の異常性は明らか。芸能プロダクションはこういう世界なのだと「誤解されたくない」「一緒にされたくない」という声が出るのも無理らしからぬことだろう。

 「面白くない」「笑えない」という声も多かったが、しかし、今回の事件は面白い/面白くない、笑える/笑えないといった観点で是非が問われるものでもないだろう。面白くないから、笑えないから刑事告訴・民事訴訟に発展したのではなく、被害者の心身に苦痛を負わせたことが問題なのだ。

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