『まんぷく』ハマった安藤サクラ、強烈キャラの松坂慶子も最高! 善人よりもたくましく

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朝ドラはやっぱり安心感第一

 『まんぷく』が絶好調である理由は、ストーリーや登場人物たちが魅力的であることはもちろん、主演の安藤サクラと長谷川博己の好演によるところが大きい。2人のさりげなく自然体な演技が、「夫婦愛」を気持ち良く見せてくれているので胸やけしない。

  朝から深い愛や強い恋の感情をじっとりと表現されると、消化不良というか、どうしたら良いかわからない気持ちになってしまう。安藤と長谷川はさじ加減が絶妙で、くどさを感じない。見ていると顔がほころんでくるのだ。比較するのは申し訳ないが、前作『半分、青い』では朝から疲労を感じ気味だったので、安心して見ることができてとても嬉しい。

 安藤の主演が発表された時、彼女が実力派の女優であることは認識していたが、天下の朝ドラの主演としては少し地味すぎるのでは? と思ってしまった。恐らく大半の人がそう感じたのではないだろうか。しかしドラマが始まり、その考えはまったくの間違いだったと思い知らされた。

 演じているというよりも福子を憑依させているかのような演技、応援したくなる可憐さとひたむきさ。福子という役柄は、安藤のために作られたものじゃないかと勘違いしそうになるほどはまっている。恐るべき大女優になりそうな予感だ。

 彼女は2018年、リリー・フランキーとW主演した映画『万引き家族』が第71回カンヌ国際映画祭にてコンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞し、審査委員長を務めたアカデミー賞女優・ケイト・ブランシェットより「彼女のお芝居、特に泣くシーンの芝居がとにかくすごくて、もし今回の審査員の私たちがこれから撮る映画の中で、あの泣き方をしたら、安藤サクラの真似をしたと思ってください」と大絶賛された逸話がある。朝ドラの撮影が終わったらハリウッドデビュー、なんてことも起こるかもしれない。

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