1兆円企業に躍進のミネベアミツミ、車載用電子部品メーカーとしての本格展開

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 ミネベアは突然、ミツミ電機との合併で生まれ変わったわけではない。ミネベアの歴史を見ると、もともと再編を繰り返してきている。

 ベアリングとモータを主力製品とするなか、小型精密モータの強化を狙って2012年に韓国大手を買収。この年、もう1つの動きとしてLED照明事業に参入。続いて翌13年には競争が激しい携帯電話用の振動モータ事業から撤退する。一方で、パナソニックと共同運営していたモータ会社を完全子会社化。さらにスピーカ事業からも撤退するなど、多くの買収と再編を繰り返してきた。

 ミネベアにとってミツミ電機との合併は、自身の持つベアリングなど金属加工技術と、ミツミ電機の電子部品技術を融合させる狙いがあった。そしてすでにこの時点から、自動車市場への本格展開をはっきりと念頭に置いていたのだ。

自動車部品メーカーへの変貌を目指す 

 自動車市場への本格展開という戦略のなかで、ユーシンは格好の買収相手といえた。ユーシンは国内外の自動車メーカーと取引関係があり、特に自動車メーカーと直接取引できる「ティア1」という位置づけにあったため、その獲得は売上げ規模以上に意味があったのだ。

 ミネベアは、ミツミ電機との合併でベアリングとモータだけでなく総合的な電子部品製造の技術を手に入れ、そしてユーシンの買収で自動車市場への大きな足がかりを作った。

 一方買収された側のユーシンは、2013年にフランスヴァレオ社の自動車用キーシステム事業を買収するという大型M&Aを手がけたが、同施設の改修費用なども膨らみ、14年度と16年度に赤字となり、16年度の最終赤字は100億円弱にまで達していた。ユーシンとしてもスポンサー的存在を探していた背景があり、そこにミネベアミツミが乗ったという構図だ。

 数年後、ミネベアミツミには車載電子部品メーカーという肩書きがすっかり定着しているかもしれない。

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