100円ショップ、高品質化で下請けの競争激化でも「ブラックではない」その理由

【この記事のキーワード】

 100円ショップには数多くの下請け企業が関わっているそうだが、下請け企業と100円ショップの関係性はどのようなものなのだろうか。

 「下請け企業と一口に言っても、自分たちで商品を作って納品している企業もあれば、中国やベトナムといった国で作られたものを仕入れて、卸のような形をとって納品している企業などもあります。商品の大半はアジアなどの海外工場で作られているイメージを持たれている方もいるかもしれませんが、日本国内で生産している下請け企業もかなり多いのです。

 下請け企業が受注するまでの流れとしては、まず下請け企業側から100円ショップ側に商品の提案を行います。100円ショップ側に仕入れの窓口があり、その部署に下請け企業が提案していくというのが基本的な流れです。100円ショップ側はそういったさまざまな提案に対して、『もっとこういうふうにしてほしい』、『もっと安くしてほしい』といったフィードバックや改善提案をします。その要望に下請け企業が応えていくという形で商品づくりをしていくのです。そして、100円ショップ側のニーズに合致したものが採用され、店頭に並んでいきます。

 力関係でいえば、当然100円ショップ側が力を持っていると言っていいでしょう。100円ショップ側には、広範な販売網や多数の店舗がありますので、販売側の要望に応えられない商品が店頭に並ぶことは、ほとんどありません」(同)

 大手チェーンは数千店も展開していることからわかるように、その販売網は魅力的なチャネルとなっているという。大手メーカーも100円ショップに商品を卸しているのは、その販売網を利用することが目的なのだそうだ。

100円ショップと下請け企業、良好な関係維持が市場伸張のカギ

 下請け企業側は競合他社との競争に勝ち抜き、100円ショップ側に認められなければ、店頭に商品を並べてもらうことができない。その争いは、年々過熱しているという。

 「やはり、特徴的な商品を提案できるか、魅力的で価値のあるものを提案できるかという部分が、下請け会社にとって重要です。例えば、キャンドゥがプライベートブランドから販売している鏡の曇り取りの商品『ダイヤモンドパフ』は、100円ショップ以外で類似の商品を買おうとすると1000円ぐらいするのです。1000円の値がついてもおかしくないものを100円で提供できる下請け企業は、100円ショップ側からすれば重宝する存在となるわけです。

 『ダイヤモンドパフ』の場合、キャンドゥ側から下請け企業100社程度に商品提案募集をかけたところ、手を挙げたのは1社だけだったそうです。100円ショップ側からの難題を『できない』とあきらめるのではなく、『どうすればできるのか』を一緒に考えるというのが、現在の下請け企業にとって大事なスタンスになっています。100円ショップ側の要望に応えられる下請け企業、応えられない下請け企業という違いが表れてきて、いい商品を定期的に提供していかないと淘汰されてしまうという、厳しい競争があるのです」(同)

 しかし、競争が過熱しているとはいえ、100円ショップ業界は決して“ブラック”ではないという。

1 2 3

「100円ショップ、高品質化で下請けの競争激化でも「ブラックではない」その理由」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。