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こじつけマナーが議論! とっくりマナー、“妻が先立つ”オープントゥNG

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とっくりの注ぎ口は“円(縁)の切れ目”?

 とっくりのマナーが紹介されたのは、今年8月に放送された『日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ! 優越感』(テレビ朝日系)でのことだった。とっくりの注ぎ口を使ってはいけない理由は「戦国時代に注ぎ口に毒を塗って暗殺する手法が多く使われたから」「注ぎ口が上になると宝珠の形に見えるから」「注ぎ口は円(縁)の切れ目であるから」だという。

 番組が放送されたのは8月であったが、11月にツイッターユーザーの投稿から瞬く間に拡散されていった。「日本人の3割しか知らないこと」という番組名のとおり、このマナーを知っていた人は少数だったようだ。ただ、感心するというよりは、「こんなことにこだわる人とは縁を切りたいのでちょうどいい」「せっかく注ぎ口があるのにもったいない」といった批判的な意見が多くみられた。

 2018年の今、とっくりの注ぎ口に毒を塗る人はいないだろうし、“宝珠”とは仏教において霊験を表すとされる宝の珠のことだが、宝珠自体を知らない、または知っていても気にしない人も多いだろう。また「注ぎ口は円(縁)の切れ目」だからという理由で、注ぎ口を使われて不快に思う人もそう大勢はいなさそうだ。注ぎ口を使わない意味はないに等しく、注ぎ口が付いているのだから使ってよいだろう。

 上記の他にも、「書類の判子は上司にお辞儀をしているように斜めに押す」「会社などのドアのノックは3回」など、「なぜ必要?」と疑問視されているマナーは多くある。マナーの根本は、相手への敬意や気遣いを示す行儀作法であるが、時代によって“気遣い”の表現方法は自然に変容する。

 最近では、女優の有村架純がフグのから揚げを食べた後に出た骨をおしぼりに包んだことが「マナーがなっている/なっていない」で賛否呼んだが、はっきり言ってどうでもいいマナーが多すぎる。伝統的に正しいとされている作法かどうかはさておき、気遣いの心が見て取れればそれでいいのではないだろうか。

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