「シェアリング」は日本に古くからあるビジネスモデルだった

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玄人シェアリングが素人シェアリングに殴り込み

 パーク24の駐車場は「玄人シェアリング」であるが、駐車場の分野でAirbnbのように「素人シェアリング」を展開するのがアキッパだ。空いている駐車場を貸したい個人と、それを借りたい人とをマッチングするサイトを運営している。駐車場ニーズに波があるケースに特に有効だ。

 たとえば、サッカーや野球のスタジアム周辺では、試合が開催される日には駐車場が満杯になり、路上駐車が増える。違法駐車と知りながら車を停める。住民も困り果てる。双方にとっての不満が存在する。

 そこでアキッパの登場となる。個人の空き駐車場を利用することにより、コインパーキングよりも多くのキャパシティが生まれるからだ。車でスタジアムに向かう人は、事前に予約することで安心して出かけることができる。地域住民にとっては違法駐車が減る。そして、空きスペースとなっていた駐車場がお金を生む。まさに三者にとって嬉しいサービスなのだ。サービスを開始してわずか4年半で会員数が100万人を超えたことからも、支持されている様子がうかがえる。

 ところが、その「素人シェアリング」のシマに、「玄人シェアリング」のタイムズ24が乗り込んできたのだ。これは、駐車場そのものを提供しているタイムズ24が、駐車場を仲介するという別次元のビジネスモデルに参入したことを意味する。民泊でいえば、ホテルを運営している会社が民泊を仲介するAirbnbのようなマッチングサイトに参入したようなものだ。民泊の世界では、このような事例はあまり聞いたことがないだけに、パーク24のしたたかさが目立つ。

 「シェアリング」1つとっても、実に奥が深い。「温故知新」というように、ビジネスモデルそのものは古くから存在している。しかし、インターネットなどの新しい技術で新たな光を当てると、古いビジネスモデルが飛躍する。より多くの関係者が幸せになり、使われていなかった資源を使うという意味ではESG(環境・社会・ガバナンス)にも貢献する。「たかがビジネスモデル、されどビジネスモデル」なのだ。

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