隠された日米通商交渉の衝撃度~日産ゴーン逮捕の背景にトランプの思惑か

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ゴーン・ショックの背景

 そんな中、日産自動車のゴーン会長が東京地検特捜部に逮捕されました。表面上は、所得を80億円も過小報告していたこと、個人や家族が使用している世界各地の住宅を会社の資金で建てたこと、家族旅行や個人投資の失敗分まで会社に付け替えたことなどが、「内部告発」によって明らかになったということになっています。

 長期政権になると腐敗が進むことはよくあるケースで、歴代の政権にも当てはまりますが、今回の一件は、米国の諜報機関とも密に連絡を取り合っている地検特捜部が動いただけに、私的な不正問題にとどまらず、米国にも関わる問題が絡んでいる可能性もあります。たとえば、日産と提携するフランスのルノーは、フランス政府が15%の株を保有し、政府の意向が強く働く会社です。

 そして、フランスのマクロン大統領は、欧州の雄、ロスチャイルドの運用ファンド出身で、やはりロスチャイルドと親しいゴールドマン・サックス証券が、ルノー、日産グループの統合計画を作成していたと言います。また、マクロン大統領は、ルノーと日産の合併統合を進める条件で、ゴーン氏のグループ経営トップ再任を約束したとされます。

 このため、以前はルノーと日産の合併に反対していたゴーン氏は、突然合併に前向きな姿勢に変わりました。フランスの利益のために日産グループが取り込まれると、米国での自動車の現地生産シフトを求めているトランプ氏のシナリオが狂います。フランス政府の威を借りて対米輸出削減に消極的なゴーン会長も、米国にしてみれば目障りな存在です。

 このように、ゴーン会長逮捕の裏には、ルノーとの合併統合を阻止しようとする米国の意向も働いていた可能性が指摘されています。結果的にルノーとフランスの影響力を排除し、日産にも対米輸出の削減、米国での現地生産拡大を進めさせる力となり、ほかの自動車メーカーにとっても、トランプ氏に逆らいにくい状況を作る結果となりました。

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