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江崎グリコ株式会社は11月29日、授乳中の子供を持つ男女1000人を対象に「育児と授乳の実態調査」を実施した。「授乳が、自分が“ママ”あるいは“パパ”であることの自覚が芽生えるきっかけのひとつであったか」をママに訊くと、「非常にそう思う」(31.1%)、「そう思う」(48.1%)と8割が回答している。また、パパも「非常にそう思う」(15.3%)、「そう思う」(39.7%)と、ママほどではないが高い結果となっている。約5割のパパが、授乳によって親であることを自覚しているようだ。
そこで、パパがどれほどの頻度で授乳をしているか見てみると、「粉ミルクを自分で作って赤ちゃんに飲ませている」パパは、「1日に複数回以上」(25.0%)、「1日1回程度」(29.0%)とあり、1日に1回以上授乳する男性も、半数を超えている。
そして、「あなたは、お子さんの育児を通して、どの程度幸せを感じていますか」という設問では、積極的に授乳するパパと、授乳経験の少ないパパとで大きな違いが見られた。毎日粉ミルクを自分で作って赤ちゃんに飲ませているパパは、「とても幸せを感じている」(51.9%)、「やや幸せを感じている」(34.0%)と、9割以上が幸せを感じている。一方で、授乳経験が少ない、もしくは全くないパパは、「とても幸せを感じている」(35.3%)、「やや幸せを感じている」(29.4%)と、6割に留まった。
ちなみに、飲ませた経験が少ない、全くないパパが、その理由に挙げたもので最も多かったのは、「自分の役割ではない」(31.4%)。次いで、「粉ミルクの作り方がわからない」(15.7%)、「粉ミルクの測り間違いが心配」(15.7%)という結果が得られた。粉ミルクを作ることに不安を抱いている男性は多いようだ。
粉ミルクを間違って作っている
一方で、パパ・ママ双方に「粉ミルクを正しく作れていると思っているか」と問うと、「非常にそう思う」(19.8%)、「そう思う」(55.9%)と、多くが自信アリと答えている。
しかし実際には、粉ミルクの正しい作り方を理解していないパパ・ママも多いようだ。たとえば、粉ミルク作りで水を使用する際は、沸騰させてから水を加えて冷ますことは推奨されていない。しかし、この工程を行っているパパ・ママが51.2%もいる。さらに、粉ミルクは乳児にとって最適な栄養を満たす量が推奨されているが、乳児の味覚や栄養の状態から量を加減するパパ・ママは42.7%もいた。
下記は、推奨されていない粉ミルクの作り方の一例と、それを実践しているパパ・ママの割合だ。
< スプーン1杯は山盛り1杯のことである>……パパ29.7%、ママ17.3%。
<粉ミルク作りの水を電子レンジで温める>……パパ20.1%、ママ7.1%。
<ミルクを作り置きで保存している>……パパ19.7%、ママ7.7%。
パパとママで差も見られるが、誤った粉ミルクの作り方を行っている割合が一定数あることが分かった。調乳の方法は、粉ミルクのパッケージにも記載されているはずだが……。
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