キャリア・仕事

昇給・賞与に直結 自己評価制度を利用して年収を上げる方法

【この記事のキーワード】
【著者情報の確認お願いします!】昇給・賞与に直結 自己評価制度を利用して年収を上げる方法の画像1

Thinkstock/Photo by BrianAJackson

 はじめまして、人事コンサルタントの山本遼と申します。

 突然ですが、皆さんが今より年収を上げるための方法は、大きく分けて4つあります。

1. 昇給幅を大きくしたり、賞与の支給額を上げたりする
2. 部長や課長に昇進する
3. より給与水準が高かったり、評価されやすかったりする会社や仕事に転職する
4 副業したり投資したりして、今の会社以外から収入を得る

 人事コンサルタントの目線で、それぞれどうすればいいのか解説します。第一回は昇給や賞与を増やすため、評価を良くする「グレーゾーンな」人事術をご紹介しましょう。

相手の心を係留する

 突然ですが、皆さんに少し考えていただきたいことがあります。「国連加盟国のうち、アフリカ諸国の比率は何%ぐらいでしょうか?

 ノーベル経済学賞を取ったダニエルカーネマンという教授と、エイモスという教授がオレゴン大学で、次のような実験を行いました。グループを二つに分け、Aグループには事前に「10」という数字を、Bグループには「65」という数字を見せました。そして、その後「国連加盟国のうち、アフリカ諸国の比率は何%ぐらいでしょうか?」と質問したわけです。

 すると、以下のような傾向が出たのです。

・「10」という数字を見せられたグループの平均は「25%」になった。
・「65」という数字を見せられたグループの平均は「45%」になった。

 直前に見た数字が、その後の判断に影響を与えてしまった、というわけです。

※この調査について、詳しくは『ファストアンドスロー』という本の第11章に書かれています

 この現象を「アンカリング(係留)効果」といいます。アンカーとは船の錨のことで、事前に見せられた数字がアンカーになって、判断を行なうときにアンカーから離れた判断ができなくなったわけです。

自己評価制度でアンカリングを使うなら

 人事考課制度を入れている会社では、期末に上司が部下を評価します。その中に、自己評価制度というものがあります。「上司が自己評価をする前に部下が自己評価を記入する」というものです。部下が自己評価を記入した後、上司が上司の評価を決定するわけです。

【著者情報の確認お願いします!】昇給・賞与に直結 自己評価制度を利用して年収を上げる方法の画像2

 もし、あなたが今年の自分について5段階評価をつけるとき、「今年は3ぐらいだった」と自己評価しているのなら、自己評価は少しよい4と書くべきです。なぜなら、自己評価を4と書くと、上司にとっては「4」がアンカーとなるため、最終的に下す評価は5から3の間になるからです。根拠なく「4」と言い張ってしまっても、アンカリングが発生するため評価は上がりやすくなります。

【著者情報の確認お願いします!】昇給・賞与に直結 自己評価制度を利用して年収を上げる方法の画像3

 また、人事評価をする者の心理として、自己評価から1段階の差をつけるのはまだしも、2段階以上評価を変更することはかなり心理的負荷が大きくなります。そのため、あなたが4と言い張ったとき、上司は本当は心の中で「2ぐらいが妥当なんじゃないか」と思っていたとしても、「まぁ3にしておくか」となるわけです。

 一方で、もし自己評価通りに「3」と書いていたなら、4から2に落ち着いてしまうでしょう。下手に謙遜して2だなんて書いた場合には、結果は見えています。

 さらに、自己評価の理由を記載したり、伝えたりする機会があるのならば「どれだけ環境が厳しかったか・クライアントがいかに厳しかったか」と言ったことを客観的に説明することをお勧めします。期初に想定されたより外部環境が厳しくなったため、自身はいろいろと手を打ったがどうしてもできなかった、ということを伝えるのです。

 「部下の自己評価を聞かない」としている会社ならどうすべきでしょうか。答えは、皆さんから上司に対して自己評価を先んじて言ってしまえばいいでしょう。人事考課の時期に、上司に面談を申し込み、自分から言ってしまうのです。そして、こう告げることで上司を味方につけてしまうのです。「来季、もっと高い成果を出せるようになりたいと思っています。ご相談に乗ってもらえないでしょうか」と。

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。