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日本最大級の保護団体「ピースワンコ」を獣医師が告発 「対応が追いつかない」無茶苦茶なビジネスか

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ピースワンコ・ジャパン公式サイトより

 12月6日発売の「週刊新潮」(新潮社)と「女性セブン」(小学館)が、ともに動物愛護団体「ピースワンコ・ジャパン」の闇を報じている。「ピースワンコ・ジャパン」に保護された犬たちが劣悪な情況に置かれ、命を落としていることが告発されたのだ。

 「ピースワンコ・ジャパン」とは、NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」が運営するプロジェクトだ。2012年夏に広島県・神石高原町にて犬の引き取りを開始。2016年からは殺処分対象になった犬を引き取って保護、里親探しを請け負っている。公式サイトによれば、2017年度には1812頭の犬を保護し、305頭を飼い主に譲渡・返還したという。

 「ピースワンコ・ジャパン」は「殺処分ゼロ」という目標を掲げており、その仕組みは『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)をはじめ、各メディアで大きく取り上げられていた。最近は、人気バンドSEKAI NO OWARIや、メジャーリーガー・前田健太らを広告塔として起用。現在は国内6県、海外9カ国に活動拠点を広げる、日本最大級の保護団体だ。

 しかし昨年3月、30以上の動物愛護団体等が連名で、「ピースワンコ・ジャパン」に対して公開質問状を提出した。そこには、「保護犬の不妊虚勢手術をしていないこと」に対する理由を疑問視する旨が書かれている。この運動によって、「ピースワンコ・ジャパン」の管理体制を不審に思う意見が急増する。

 そして今年6月26日、「ピースワンコ・ジャパン」が、法律で義務づけられている狂犬病の予防注射を怠っていたことが判明する。翌日付の産経新聞の記事によれば、県動物愛護センターなどから引き取る犬の数が3年前から10倍近く急増しており、担当者は「対応が追いつかなかった」と説明している。

 とうとう2018年11月20日、広島県警は「ピースワンコ・ジャパン」代表の大西純子氏ら3人を狂犬病予防法違反、団体とその職員2人を県動物愛護管理条例違反の疑いで書類送検するに至った。これが、「ピースワンコ・ジャパン」をめぐる騒動のおおまかな流れだ。

 「週刊新潮」はかねてより、「ピースワンコ・ジャパン」で働いていたスタッフなどへの取材を通して、保護犬の管理が行き届いていないことを報じていた。9月20日発売の同誌には、「ピースワンコ・ジャパン」で医療サポートに当たっていた獣医師・竹中玲子氏がその惨状を明かした告発記事が掲載されている。

 記事では、保護犬たちが不妊去勢手術を行われないまま隔離され、強いストレスにさらされていることのほか、<10畳ほどに20頭以上が入る部屋もあり月に約30頭が死亡しています。多くの死亡原因は集団リンチによる外傷性ショック、失血死などです><1日2頭死ぬ日もあれば、1頭も死なない日もありましたが、平均すると1日1頭は死んでいました><私を含めスタッフがPTSDになり、1年足らずで退職する者も珍しくありません>―――(「週刊新潮」より抜粋)

 この告発よって、「ピースワンコ・ジャパン」の問題が浮き彫りとなり、問題化したことは言うまでもない。

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