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性的な感情は悪いものではない――NHKが取り組む「性教育」プロジェクト

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『ハートネットTV』「もうひとつの“性”教育プロジェクト」公式HPより

 『ハートネットTV』(NHK Eテレ)で、今年4月より始動した「もうひとつの“性”教育プロジェクト」の第6弾が、12月3日に放送された。

 「もうひとつの“性”教育プロジェクト」は、<いろんな人に話を聞き、性で傷ついている若者たちの力になる教材を作ろう>という気持ちから生み出されたプロジェクトであり、発案者・牧村朝子氏をはじめとする様々な視点を持つ6名の大人が集まり、性にまつわる多様な意見に耳を傾け、性や性教育の在り方について考えるという試みだ。

 4月9日に第一弾となる「もうひとつの“性”教育プロジェクト」、5月に「もうひとつの“性”教育プロジェクト Action2」、7月「もうひとつの“性”教育プロジェクト Action3」、9月「もうひとつの“性”教育 プロジェクト Action4」、11月「もうひとつの“性”教育プロジェクト(5)男子を性教育せよ!」と放送されたきた。そして12月は、「もうひとつの“性”教育プロジェクト(6)教えて!性の神様」だ。

 12月3日の「教えて、性の神様!」は大きな反響を得ていた。18歳未満の子供が、セックスを「しないこと」を前提にした性教育、つまり「今はしちゃダメだけど、いつか子作りで必要になりますよ」といった内容の性教育ではなくて、「今、セックスするなら」という前提での番組構成が実践的で良かったのだと思う。

 第5回の「男子を性教育せよ!」では、吉祥女子高等学校と埼玉県立浦和高等学校の生徒がNHKの会議室に集まり、性にまつわる悩みや疑問をピックアップする作業が行われたのだが、第6回放送ではそこで集まったものも含め、性にまつわる悩みや疑問について、タレントのぺえとゆきぽよ、ウサギの人形(性の神様・じゅんいち/声は石田純一)が話し合う。最後は専門家による解説が行われ正しい知識が得られる構成だった。

 たとえば、「タンポンで処女膜は破れない?」という疑問。いわゆる“初体験”の時に女性は処女膜が破れて出血する、しばらくセックスしない時期があると再び処女膜ができる、なんて説を聞いたことのある人は少なくないだろう。そのように聞いていたのにもかかわらずいざ“初体験”を済ませてみると一切出血せず驚いたという人もいるのではないか。

 ゆきぽよは「ゆき、処女卒業する時まったく痛くなかったんですよ。だから、多分、処女膜っていうものは存在してないと思うんですよね」と自身の体験と併せて予想してみせた。そして専門家による「処女膜は膣の入り口にあるひだのようなもの。膜が張ってあるわけではなく、破れるようなものではありません。真ん中が2cm程あいていて、タンポンはここを通るのです。処女であろうとなかろうと、女性に処女膜はずーっとあるものなのです」との解説が入る。

 「セックスはいつからしていい?」という疑問もあった。確かに、セックスには合意が必要なこと、望まない妊娠や性感染症を避けるため避妊をすること、などは教わるが機会があっても、逆に「いつからしていいか」については触れられることがない。漠然と、真剣に交際する相手ができたら……との認識が共有されていそうだが。第5回「男子を性教育せよ!」でも、「教科書では取り扱われない」と言及する生徒がいた。

 これに対する専門家の答えは「基本的には大人が18歳未満とセックスすると、条例や法律などで大人が罰せられます。それ以下の年齢どうしでは、法で罰せられることはありません。ただ、セックスをすれば、望まない妊娠、病気、人間関係の変化など、さまざまなリスクを背負うことになります。そのことをちゃんと背負えますか? そして、一緒に背負える相手ですか」というものだった。

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