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子犬カフェに批判殺到、「成犬はセラピー犬に」の欺瞞 アニマルカフェの癒しは享受していいものなのか

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「puppy cafe Rio」公式サイトより

 今月1日、下北沢に子犬と触れ合えることを謳ったカフェ「puppy cafe Rio」がオープンした。店のホームページには小型犬を中心に18匹の子犬が紹介されている。

 しかし、小型犬が“子犬”といえる時期は、生後10カ月程度までだ。「puppy cafe Rio」の公式ツイッターには「成犬になったらどうするのか?」という疑問が複数寄せられており、「puppy cafe Rio」は、「セラピー犬にする予定」だと回答している。

すべての犬がセラピー犬になれるわけではない

<当店のわんちゃんたちは卒業後セラピー犬として老人ホームや治療の必要とした人たちと共に過ごせるように、沢山のお客様と触れ合って頂いております わんちゃんの為にお客様の為に、癒しを求めている方にスタッフがいろんな想いで作り上げておりますので是非お客様のご来店お待ちしております>

 そう返答する「puppy cafe Rio」。卒業、つまり成犬になった犬はセラピー犬として活動させる予定で、“沢山のお客様と触れ合って”いるのはその下準備でもあるとの見解のようだ。

 だが、どんな犬でも簡単にセラピー犬になれるわけではない。

 一般財団法人 国際セラピードッグ協会のホームページによると、セラピー犬とは「人への忠誠心と深い愛情で、高齢者を始め、障がいを持つ方や病気(癌や精神)の治療を必要とする患者さんの身体と精神の機能回復を補助する活動」をする犬だ。セラピー犬候補の犬は、車いすの速度に沿って歩くことやベッドマナーなどを学ぶべく約2年間のカリキュラムを受け訓練される。最終的にセラピー犬に適していると判断された場合は、セラピー犬として認定される。

 むやみやたらに客と接触したからといって、セラピー犬としての適正が身につくわけではないだろう。犬によっては訓練をしたとしてもセラピー犬に向いていないケースもあるはずだ。

 また、「puppy cafe Rio」にスタッフとしてセラピー犬のトレーナーが在籍しているのかは不明。少なくとも公開されているスタッフ募集要項を見る限りでは「未経験者OK」とあり、特に資格を保有する人材である必要はないようだ。

 その他、セラピー犬の育成団体と連携体制をとって運営しているかなども確認できない。成犬になった犬たちはセラピー犬としての訓練を本当に受けられるのだろうか。また、セラピー犬になれなかった犬はその後、どこに連れて行かれるのだろうか。

 癒しを求める人間に、サービスを提供する子犬。どう見ても歪なビジネスであるが、こうしたビジネスに利用されているのは犬ばかりではない。おりしも、アニマルカフェのずさんな管理体制について、内部告発が相次いでいる。

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