ゆりやんレトリィバァが『ドキュメンタル』で局部露出 女性芸人のハダカは笑えるか否か

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『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』シーズン6

 11月30日から12月7日にかけて、ネット番組『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』(Amazon Prime Video)のシーズン6が配信された。ダウンタウン・松本人志がホストをつとめる同番組は、召集を受けた10人の芸人たちが密室に閉じ込められ、12時間をともにしながらお互いに笑わせ合う。最後まで笑わなかったものが賞金1000万円を受け取るというお笑いサバイバルゲームだ。

 シーズン6に参加した10人は、FUJIWARA・藤本敏史、陣内智則、スリムクラブ・真栄田賢、千鳥・大悟、村上ショージ、ジミー大西のほか、森三中・黒沢かずこ、ハリセンボン・近藤春菜、友近、ゆりやんレトリィバァ。これまでのシーズンは、女性芸人不在、もしくは単独参加ばかりだったので、4人の実力派女芸人が終結したシーズン6は、異色作といえるだろう。ホストの松本人志も、「今回は女芸人が多め」などと発言しており、女芸人を意図的に投入していることは明白だ。

 一方で、松本はドキュメンタルについて「お年寄りとか女子供が見て、そこまでどうなんだろうっていうのはありますね。本当に好きな人はのめりこむように見てくれるんじゃないかなっていう、そういう意味ではこれぐらいのターゲットを絞り込む感じで」と説明している。女芸人は、はなから部外者として立ち向かうことを強いられているのだ。

 これまでも、男芸人たちが局部を露出したり、尻の穴に異物を挿入して飛ばしたりと、かなりきわどい芸の応酬が繰り広げられてきた。視聴者からはこうした展開が「下品すぎる」と批判されるばかりか、シーズン4では森三中・黒沢に対するセクハラではないかと物議を醸したこともあった。いずれにせよ、ドキュメンタルにおいては、体を張った下ネタが場の空気を支配しており、女芸人たちが与しにくい土壌があることは明らかだ。

 筆者はイチお笑いファンとして、ドキュメンタルでは女芸人たちの持ち味が出にくいのではないかと危惧し、シーズン6の展開を心配していた。しかし同時に、4人の女芸人たちが実力を見せつけ、安易な下ネタに走りがちな男芸人にひと泡吹かせる……そんな展開も期待していたのだ。

 しかし案の定、シーズン6でも序盤から、村上ジョージが乳首をいじり、ジミー大西が局部をさらし、肛門にうずらの卵を入れて飛ばす……などの下ネタが横行する。女芸人たちは当初、男芸人たちの独壇場を遠巻きに見ているだけだった。しかし、その空気は逆に女芸人たちの結束感を強めていったようだ。

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結束する4人の女芸人たち(『ドキュメンタル』公式Twitterアカウントより)

 チーム制ではないのに、自然と男vs女の笑わせ対決のような構図が出来上がっていた。女芸人たちが一致団結して笑いを取りにいく――特に、友近とゆりやんの小芝居は絶品で、男芸人たちを次々と笑わせていく様はじつに痛快だった。裸にならなくても、局部を露出しなくても、しっかりと笑いを取れる女芸人たちの実力が、たしかに証明されていたのだ。

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