社会

医学部の不正入試、複数の大学で公表相次ぐ 再発防止に医療の労働環境の改善を

【この記事のキーワード】

 社会に出れば理不尽なこともあるとはいえ、大学という学びの場でこのような不正が当たり前のように行なわれていたとは、衝撃が大きい。2018年までこんなことがまかり通ってきたという現実は、この社会への信頼を大きく損なった。

 医学部入試で不正が相次いでいる問題について、柴山昌彦文部科学大臣は12月11日の閣議後会見で「各大学には受験生の立場に立ち、早急な対応を取るよう求めていきたい」と述べていた。大学の誠実な対応が求められるのは当然だが、しかし、本来ならば合格していたはずなのに「不合格」となり、浪人や進路変更を余儀なくされた受験生たちの時間は二度と戻らない。

 そもそも医療現場に過重労働が蔓延しており、女性よりも男性を医師として多く雇いたいと「現場」が「希望」しているところに問題の根幹がある。タレント医師などは、「現実的に、女性の医師ばかり増えたら現場が回らない。外科は男性医師でなければ務まらない」とし、同じ論調で医学部の不正入試を肯定する識者も多かったが、しかしこれは「男性の医師ならば、たとえ家庭を持っても家族を顧みず馬車馬のように働ける」という認識があることの証明だ。

 病院の形態や診療科によっても労働実態は当然異なるだろうが、男性医師には激務を強いても構わないという慣習こそまず改善すべきだろう。過重労働が解消されないままでは男女問わず医師たちが潰されていく。

医学部不正入試につながる医療現場の過剰労働、なぜかワークシェアを拒む医師も

 今年8月、東京医科大学の医学部医学科が女性受験生および三浪以上の受験生を減点する不正入試を実施していたことが明らかになり、大きな話題となった。…

ウェジー 2018.10.17

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。