「ちょうどいいブス」は処世術だが女性蔑視でもあり、呪いでもある

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夏にも炎上していた「ちょうどいいブス」

 ちなみに「ちょうどいいブス」というフレーズは、今夏、花王のヘアケアシリーズ「エッセンシャル」の販促PRでも使われ、炎上していた。公式アカウントによるPR動画への誘導ツイートで、<山崎ケイってちょうどいいブスじゃなかったっけ? いい女になってるその秘密は? ツイートして、続きの動画をチェックしてね>という投稿がなされ、女性をメインターゲットにした商品のPRで「ちょうどいいブス」という言葉が使われたことへの反発が相次いだのだ。

 この時も、「誰にとってのちょうどいいブス?」「外見で人を値踏みするのもうやめましょう」といった意見が多く、花王は「多くの方にご不快な思いをさせてしまった事を深くお詫び致します」と謝罪している。

 炎上していたにもかかわらず、ドラマ化の企画が進行しているということは、山崎ケイの提唱する「ちょうどいいブス」論を肯定し共感する女性は、少なからずいると考えられているのだろうし、実際にいると思う。もちろんドラマ制作スタッフの中にも、その価値観に共鳴し、「ブスな女の子たちを変えたい」と思って取り組んでいる女性がいるかもしれない。

 周囲に、そして意中の男性に評価されることが、女性にとっての生きやすさであり、幸せへの近道であり、賢い生き方だという価値観。それ自体は否定されるべきではないのだから、これ以上の批判も難しいが、ひとつだけ言えることは、「ちょうどいいブス」を目指さなくてもべつに構わないということだ。他人を値踏みする人たちに高く評価されるために頑張らなくてもいい。自信を持つ方法は他にもたくさんあるし、誰もが胸を張って生きればいいのだ。

(今いくわ)

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