「再入社ウェルカム」な企業は多い
一般的には、「辞めた人間を企業が快く再雇用するのか?」と不思議に思う人も多いだろう。だが事実、再入社を受け入れている企業は、実は多いのだ。エン・ジャパン株式会社が企業の人事担当者を対象に実施したアンケート調査によると、「一度退職した社員を再雇用したことがあるか」という問いに、72%もの企業が「再雇用したことがある」と回答している。
2016年の調査に「再雇用したことがある」と答えた企業は67%だったので、この2年間で5ポイント上昇したことになる。再入社は珍しいものではなくなりつつあるようだ。また、再雇用後の周りの社員の反応についても、「とても良い」(19%)「まあまあ良い」(64%)と、8割が良好に感じている。“出戻り”でも、肩身の狭い思いをすることは少ないようだ。
しかし現時点で、再雇用を制度化している企業はわずか8%であり、明確に制度化している企業はまだまだ少ない。日本企業の終身雇用制が崩壊し、転職がポジティブに受け入られ始めているように、再入社も当たり前の社会となれば、労働者も自身のキャリアをより前向きに考えられるうえ、雇用の流動性も高まるだろう。
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