諦めたら、そこで終わり
一方で、宝塚音楽学校の定員は40人で、受験倍率は近年26~27倍です。つまり、1人の合格者の陰に、25~26人の不合格者がいるという非常に厳しい世界。落ちた人数のほうが多いのに、そうした不合格者はメディア等でもあまり大きく取り上げられることはありません。では、落ちた方はその後の人生をいかに歩まれるのか……。
元仙台放送のフリーアナウンサー・早坂まき子さんは、ご自身が宝塚受験経験者であり、この2018年3月、宝塚音楽学校の合格発表の時期に、「宝塚音楽学校合格発表のニュース、後輩たちへ」と題して、不合格だった方々へのメッセージをご自身のブログで送られていました。すべての出会いや経験が人生の糧になっているといった内容で、宝塚音楽学校の受験なぞしていないwojoの心にも、深く響きました。宝塚を目指して一直線だった青春時代が、現在の早坂さんをアナウンサーとしても、ブロガーとしても輝かせているのだろう、と実感。
というかそもそも、若い頃に宝塚を目指そうと思えるということ自体がすでに、すごいことだとwojoは思うのです。そうやすやすと合格することが難しく険しい道であることは明明白白であり、なかなか簡単には覚悟を決められない道かと思います。宝塚って、入学したら入学したでとてつもなく厳しいようですし。宝塚音楽学校に入る夢を見ただけでも、「やばいやばい!!」って混乱して目が覚めているようなこのwojoが言うんだから、それはもう間違いありません。ですから、たとえ落ちてしまっても、宝塚を目指したいと思えたというその一点において、その人の意志の強さ、すばらしさを物語っているのではないか……と思います。
とにかく、何事に当たるにしても、自分を信じて最後まで頑張ることが大事なんですね。wojoも、担当患者さんがとても悪い状態で、ほかの医師たちとのカンファレンスで「もうダメなんじゃないのか」と言われても、どうしてもよくなる見込みがありそうな気がして治療を続けさせていただき、そして実際よくなられたこともあります。当事者が諦めたらそれで終わりなんだなと思った瞬間でした。患者さんの治療も宝塚受験も、希望を捨てずに自分を信じて! いきたいものですね。
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