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蒼井優が不倫する女性を演じるとなぜこうも心を揺さぶられるのか 舞台「スカイライト」

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蒼井優の本領発揮

 劇場へ足を運んだ観客と出演者だけが共有することができる、その場限りのエンターテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、時に舞台では、ドラマや映画などの映像では踏み込めない大胆な表現が可能です。

 いつの時代も、ひとの心を最も引き付けるのは、愛の物語です。そしてどんなに愛し合っていたとしても、相手と自分との間の埋めることのできない溝に気付き苦悩することも、また愛にはつきものです。

訪ねてきたのは、不倫相手の息子

 現在上演中の「スカイライト」は、かつて不倫関係だった男女の再会の物語。ふたりが交際していた過去をふり返るなかで、舞台であるイギリスの階級社会や資本主義の問題点があぶりだされていく、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞した秀作です。主演は、蒼井優。不倫なんて一般的にはイレギュラーな形の恋愛のはずですが、戯曲の社会批判の視点の鋭さはそのままに、恋の普遍的なままならなさや辛さを、ズシンと投げかけてきます。

 同作はイギリスの劇作家で演出家、映画やテレビの脚本家としても幅広く活躍するデイヴィッド・ヘアの作で、1995年に初演。日本では1997年にも上演されています。

蒼井優の筋金入りの映画愛がアツい「エキストラでもいいから、映画の現場にいたい」

 第41回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞は、映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督)の蒼井優(32)が受賞した。3月2日、授賞式…

ウェジー 2018.03.10

 ロンドン郊外にある、質素なアパートで暮らす教師のキラ(蒼井優)の部屋に、かつて家族ぐるみで親しくおり不倫相手でもあったトム(浅野雅博)の息子、エドワード(葉山奨之)がやってきます。トムは妻のアリスを亡くして以来、息子との関係もギクシャクしていて、エドワードはキラに助けを求めます。偶然にも同じ夜、3年前に別れて以来会っていなかったトムも、キラの下を訪れました。

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