2018年は、「副業解禁元年」とも言われる年になりました。厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」をまとめ、一部の大企業が社員の副業・兼業を解禁。その結果、収入を上げたいと考える人や、将来は起業したいと考える人たちの間で、それらに後押しされた「副業ブーム」が起こっています。
副業を解禁する企業は少しずつ増えているとはいえ、まだまだ少数派です。仮にあなたが企業経営者だった場合、従業員の副業を解禁しますか? 「お給料を払っているのだから、本業に集中してほしい」、「休みの時間はしっかり休んで、仕事に備えて欲しい」、「会社の秘密を漏らしたり、就業時間中に副業をしたりするかもしれない」、「お給料を上げたくないから自分で稼いでほしい」などなど。立場が変わればさまざまな感情が出てくると思います(多くの社長さんは、自分は副業をしていますけどね!)。
本業への影響が一番の心配事
いまだに多くの企業が副業を解禁しない理由は、情報漏えいや競業、就業時間中の営業などの「リスク」はもちろんのこと、副業を始めることによる本業への負の影響が心配だからでしょう。寝不足、疲労の蓄積、集中力の低下……。しかしそれらは朝までお酒を飲んでいた場合やフルマラソンを走った場合も同じでしょうし、「勤務時間外に何をしようが勝手でしょう」とも言いたくなりますが、副業をすることで得られる自己成長などのプラス効果よりも、マイナス面のほうが多くなりそうだと感じる経営者がいることもまた事実でしょう。
実際、会社員が副業をする場合、ネックになるのは「時間」です。本業、休息、家庭、そして副業。これらをきちんと回して、周囲に迷惑や心配をかけないようにしてこそ、副業がより多くの経営者に認められ、また、家族の協力も得られるようになることと思います。
時間の棚卸をしよう
副業を始める時には、まず、「平均的な平日」と「平均的な週末」の時間を書き出してみましょう。意外と無駄な時間があったり、やめられるものが見つかったりします。たとえばこんな感じで書き出します。
例:平均的な平日
起床 06:30
出社 09:00
退社 18:00
帰宅 19:30
就寝 11:00
たとえば、ざっくりとこのようなスケジュールだとすれば、副業に充てられるのは帰宅後から就寝までの時間のうちのどこかしかないことがわかります。それをさらに細かく書き出します。
風呂 30分
夕食 1時間
家族 1時間
テレビ 1時間
これであっという間に就寝時間です。削れそうな時間は……、テレビを半分にすることでしょうか。書き出してみるとわかることがたくさんあります。
副業をするのに1日30分では、ちょっと時間が足りません。今度は、退社~帰宅の1時間30分に着目します。その間、何をしているでしょうか?
着替え 15分
徒歩 15分
電車 1時間(車内ではスマホ30 分、ぼーっと考え事30分)
車内で、漫然とネットニュースを眺めていたり、LINEやネットゲームをしていたりするのであれば、その時間を副業のための情報発信や収集、行動予定を決めることに割り振れば、帰宅後の30分をより活かせるようになりますね。
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