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皆さんが今より年収を上げるための方法は大きく分けて4つあります。
1.昇給幅を大きくしたり、賞与の支給額を上げる
2.部長や課長に昇進する
3.より給与水準が高かったり、評価されやすい会社や仕事に転職する
4.副業したり投資したりして、今の会社以外から収入を得る
第2回は、1.「昇給幅を大きくしたり、賞与の支給額を上げる」について、評価を良くする「グレーゾーンな」人事術をご紹介します。
昇給・賞与に直結 自己評価制度を利用して年収を上げる方法
はじめまして、人事コンサルタントの山本遼と申します。 突然ですが、皆さんが今より年収を上げるための方法は、大きく分けて4つあります。1. 昇給…
評価期間の末頃に成果を報告すると評価が高まりやすい
今回、皆さんに覚えていただきたいのは、「評価期間の末頃に成果を報告すると評価が高まりやすい」ということです。
通常、人事考課は半年や1年間など、一定期間毎に行われ、それぞれの期間における成果すべてに対してバランス良く行うことが求められています。しかし、現実はなかなかそうはできません。なぜなら「近くにあるものは遠くにあるものより大きく見える」「そもそも時間軸での記憶がしづらい」ということが影響しています。
そもそも時間軸での記憶はしづらい
皆さんに考えていただきたいことがあります。そろそろ年の瀬、今年の10大ニュース等がテレビや新聞でも紹介される頃ですが、日本大学アメリカンフットボール部の選手が、関西学院大学の選手に対して危険なタックルをした事件は覚えているでしょうか。
あえて説明するまでもなく、ほとんどの方は「そういうニュースがあった」ということは覚えていると思います。では、その当事者の選手が、勇気を出して記者会見を開いたのは何月のことだったか、覚えていますか。
・4月以前
・5月
・6月
・7月
・8月以降
人事コンサルタントという仕事柄、今年も多くの場所で考課者研修をする機会があり、このクイズを出してみましたが、正答率は2〜3割程度といったところでした(ちなみに答えは5月)。
このように、人の記憶はかなりあやふやなものです。皆さんに限らず、皆さんの上司とて同じことです。今期の期初に皆さんがあげた成果が、上司の中で「前期末のことだった」と思われてしまっている可能性も十分にあるということです。
本記事が掲載される2018年12月時点でも、すでに7カ月前のことはあやふやです。1年の期間で行われる人事考課でも、同様のことが起きる可能性があります。
“期末効果”と呼ばれるエラーに注意
上記のような、「人事考課において、評価する時期の直近の業績や行動・態度などに引きずられて人事考課が歪んでしまうこと」は、“期末誤差”あるいは“期末効果”と呼ばれます。人事評価において考課者が陥りやすいエラーの1つです。
そして、このような性質を人間が持っている以上、皆さんが取るべき戦術は、「評価されたいことは考課期間の最後に報告する」ということです。
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