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ボーナス過去最高で「いざなぎ景気」でも虚しい、報道と実感の大きな乖離

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Thinkstock/Photo structuresxx

 経団連(一般社団法人 日本経済団体連合会)が11月16日に発表した、大手企業における2018年年末のボーナス(第1回集計)の平均妥結額は、前年比3.49%増(=3万306円増)の95万6744円だった。夏のボーナス調査同様、過去最高を更新したという。

 また、日本経済新聞社がまとめた「2018年冬のボーナス調査(11月30日時点)」でも、平均支給額は83万4391円。前年比3.28%増、6年連続プラスで<過去最高だったリーマン・ショック前の07年の82万9865円を11年ぶりに更新>。好業績および景気回復が反映してのボーナス増額なのだろう。

 ただしこれは、あくまでもごく一部の「大手企業」の話だ。経団連調査の回答企業はわずか72社にすぎない。

 国家公務員はどうか。12月10日には国家公務員に冬のボーナス(期末・勤勉手当)が支給され、一般職の平均支給額は昨冬より4400円減の71万円。ちなみに特別職である安倍晋三首相と大谷直人最高裁長官はそれぞれ603万円、衆参両院議長が559万円、閣僚は440万円だ。行財政改革推進のため安倍首相と閣僚は一部を自主返納しており、返納後の金額は、安倍首相が422万円、閣僚が352万円だという。

 12月13日、内閣府の景気動向指数研究会は、景気拡大の期間が高度経済成長期の「いざなぎ景気」を上回ったと認定したと発表していたが、「景気がよくなった」「生活が楽になった」と感じている人が果たしてどのくらいいるのだろうか。

 エン・ジャパン株式会社が今年10~11月、『人事のミカタ』を利用する今年冬季賞与を支給予定の従業員数299名以下の企業451社を対象に実施した「2018年の冬季賞与」についてアンケート調査の結果からは、好景気を実感する人が多くはないことを予想できる。

 昨年の冬季賞与の支給額と今年の支給額の変動についての質問に、「増額予定」31%、「減額予定」10%、「変わらない」59%。「増額予定」が「減額予定」を上回ってはいるものの、6割近くの企業は「変わらない」と回答している。また、冬季賞与を「増額予定」と回答した企業に、昨年の冬季賞与より何%程度増加しそうかを聞いたところ、「1~3%未満」が23%で最多、「3~5%未満」12%、「5~7%未満」10%となっており、微増だ。

 そして、昨年よりも景気の上昇・回復を実感できているかの質問には、「まったく感じない」14%、「どちらかというと感じない」24%と、4割近くの企業が景気回復を実感していないようだ。「変化はない」は31%、「どちらかというと感じる」は24%、「感じる」は4%だった。「変化はない」との回答には、「悪い状態がずっと続いている」という意味での回答も含まれているかもしれない。

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