ボーナス過去最高で「いざなぎ景気」でも虚しい、報道と実感の大きな乖離

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 また、株式会社ウルクスが今年12月に「BEST WORK」にて20代~40代の若手・ミドル層の会社員241名に実施したアンケート調査の結果は、大手企業や政府の言う「好景気」「景気回復」とのギャップを強く感じさせられるものだった。

 今年冬のボーナス支給の有無を尋ねる質問に、過半数の56.4%が「支給なし」と回答。ボーナス額の増減以前の問題として、そもそも、ボーナスが支給される人よりもボーナスが支給されない人のほうが多い。また、ボーナスの「支給あり」と答えた43.6%(105名)の支給平均金額は42.4万円。経団連の平均95万6744円、日経新聞の平均83.4万円と比較すると、平均額は約半分ほどにとどまる。

 企業規模が大きければ高額ボーナスが支給されるというわけでもないが、しかし支給される場合は大企業ほど金額が高い傾向にあるようだ。たとえば1000人以上の企業では「ボーナスあり」43%と、「ボーナスなし」56.7%と、過半数がボーナスの支給がないのだが、「ボーナスあり」の場合の平均額は43.8万円。300人以上~1000人未満の企業では、「ボーナスあり」48.1%、平均額35.2万円。100人以上~300人未満の企業では、「ボーナスあり」51.9%、平均30万円。100人未満の企業では、「ボーナスあり」38.2%、平均額30.2万円。

 こういった結果について、調査を行った株式会社ウルクスは次のように分析した。

<昭和の好景気時代であれば、賞与は基本給の○ヶ月分、と決まっている企業も多くありました。しかし、ここ30年ほどで、業績と連動した賞与制度をとる企業が多くを占めるようになりました。その結果、半数以上がボーナスなし、ボーナス支給額は年齢や企業規模に比例という現状で、好景気の影響を多くの人は感じにくくなっています>

<日本国内で働く人の大半は中小企業で働いているため、報道と実感値には乖離がでてきているのは確かです>

 大企業を対象とした調査の結果からは好景気傾向が浮かび上がってきたとしても、そもそも大企業で働いているのは、日本人全体から見るとのごくわずかだ。ボーナス額の基準も昭和の高度経済成長期とは異なってきているのだから、現状を過去と単純比較して「いざなぎ景気」と喜ぶこともできない。大企業が好調でボーナスが過去最高を更新したところで、圧倒的多数の国民は、その恩恵を受けられないのである。

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