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「家事育児」をこなすと仕事の時間管理能力がアップするというメリットが!

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Thinkstock/Photo by Ljupco

 日本生産性本部は12月19日、労働生産性を国際的に比較した「労働生産性の国際比較2018」を発表した。その結果、日本の労働生産性は主要先進7カ国(G7)のなかで、47年連続最下位という不名誉な結果が明らかとなった。日本の労働生産性の低さは長年の課題であるが、いっこうに改善の兆しが見られていない。

 そもそもなぜ日本の労働生産性は他国に劣るのだろうか。その原因を知るためには日本で働く外国人の声に耳を貸すのが良いだろう。アデコ株式会社が日本の企業で働くホワイトカラーの外国人300人を対象に実施した調査によると、「(日本人は)時間の管理が上手くない」と考える外国人は56.7%、「無駄な会議が多い」に至っては71.7%にものぼっている。日本企業の積年の問題点が浮き彫りになっており、やはり耳の痛い結果となった。

しかし逆に言えば、時間管理術を向上させれば、日本の労働生産性は復調の兆しを見せるかもしれない……ということではないだろうか。

“家事育児”のスキルが仕事に効く

 労働における時間管理術を高めるための手段として、“家事育児”と“仕事”の両立が有効となるかもしれない―――働き方を研究している浜屋祐子氏と、東京大学大学総合教育研究センター准教授中原淳氏の対談本『育児は仕事の役に立つ「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ』(光文社新書)のなかで、二児の父でもある中原淳氏は、育児への積極的参加が時間管理を見直す機会を与えてくれたと述べている。

 <子供のお世話をする「育児の実行」は、効率化が重要だと思うんです。だから、テキパキ仕事をする「業務能力」が向上するんだと思うんですよね。>
 <仕事のほうをすべて最適化して、会議も思い切り濃密にして、さっさと仕事を切り上げて帰ります。やれるものは手早くやるということですね。時間を徹底的に切り詰めて、なるべく効率的に物事を進めるというのは、(中略)それは育児をしているとすごく身につきますよね。>

 また、浜屋祐子氏は、家庭内での役割を計画的に分担する「協同の計画と実践」にて、以下のようなスキルアップが期待できると、かなり具体的な調査結果を紹介している。

 「業務能力向上」(仕事のコツやノウハウをつかみ、自分で業務を進められるようになること)/「他部門理解促進」(他部門の業務や立場を踏まえた上で仕事を進められるようになること)/「部門間調整能力向上」(部門をまたぎ他者と調整しながら仕事を進められるようになること)/「視野拡大」(自身の仕事をより大きな立場や多様な観点から見つめられるようになること)/「タフネス向上」(仕事上の葛藤やストレスに対処していけるようになること)

 このように、“家事育児”によって仕事スキルが培われるとあれば、「家事育児は女の仕事」という前時代的価値観が根強く、父親の参加率が低い日本は、じつはかなりソンをしているのではないか……。

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