高校野球に“球数制限”を導入する新潟県高野連の英断 球児の体と将来を守るルール作りを

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プロの大会では球数制限が設けられている

 高校野球界ではようやく“球数制限”が導入されようとしているが、だが多くのプロ野球選手が出場する野球の国際大会「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」では、以下のような厳しい球数制限が設けられている。

・50球以上投げた場合、登板間隔を中4日空ける。
・30球以上投げた場合、登板間隔を中1日空ける。
・球数に関わらず連投した場合は、登板間隔を中1日空ける。

 このように、プロの大会では厳密な制限が設置されているにも関わらず、まだ身体が発達途中にある高校生が出場する大会では、いっさいの制限が設けられていなかったというのも、おかしな話だ。

 ノンフィクション作家の佐山和夫氏の共著『スポーツの品格』(集英社新書)の中では、元プロ野球選手の桑田真澄氏が、スポーツ医学の権威であるフランク・ジョーブ博士から「小さいころに肩やひじを酷使した選手は故障する確率が高い」というデータがアメリカにはいくつもあると言われた、というエピソードが紹介されていた。高校野球だけでなく、少年野球も含めて球数制限の導入を議論すべきだろう。さらに、大会日程を加味した「〇〇球以上投げた場合、次回登板までに中○日は空ける」といった登板間隔にも目を向けつつ、ほかの都道府県も導入を進めてくことが望まれる。

 スポーツ庁の「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」では、義務教育である中学校における運動部活動について、体力の向上や生徒や教師との良好な関係を育むことを本分としている。しかし現行の運動部の多くは、とりわけ高校野球は、激しく逸脱していないだろうか。甲子園という夢舞台が、その先の将来がある子供を追い込んでいる現状に、真剣に向き合わなければならない。

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