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「スピ愛好家」辛酸なめ子☓「呪われ女子ウォッチャー」山田ノジルが考える、スピリチュアルとの上手な付き合い方

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選ばれし者、と思いたい

ノジル:なめ子さんはとても上手にスピリチュアルを楽しまれているように見えるのですが、スピリチュアルと適度な距離感を保てる人とトンデモなスピリチュアルに取り込まれる人とで、何か違いはあると思いますか?

なめ子:後者になる人は、現実世界の自分が本当の自分じゃないと思いがちなのかもしれません。自分の居場所はここじゃないとか、もっと特殊な力があって誰かに気づいてもらえるのを待ってるとか。私も実は「過去生宇宙人だった」といわれて高揚したことがありますので、そんなに人のことはいえませんが……。スピリチュアルなセミナーに行って、「あなたたちはライトワーカーです」っていわれたことがあるんです。この世に光を広める人、という意味です。生きる意味みたいなものを与えられて、テンションが上がりました。

ノジル:「使命がある」「選ばれし者」というのは、一般的な宗教でもよく使われる手法ですね。『呪われ女子~』で取り上げたようなジャンルでは、さらにそこから資格ビジネスに落とし込む。そうなると信者同士のあいだで競争心も芽生えるし、教祖的な人がまたそれを煽ってきそう。スピリチュアル・マウンティング(笑)。

なめ子:マウンティング、ありますね。宇宙人系だと、過去生がレムリアなのかアトランティスなのかで張り合ったり。エジプトの神官だったとかレムリアの巫女だったとかいう人は、すごく上って感じみたいですね。

ノジル:子宮系女子たちは完全にキャットファイトって感じで、内輪でくっついたり揉めたりして、またそれを赤裸々にブログで公表したりするものですから、見ている方も忙しい(笑)。

なめ子:宇宙人系も、派閥があるようですね。霊的な宇宙人を信じている人たちと、フェイクでもおもしろければいいじゃないかっていう人たちは仲が悪いそうです。

ノジル:宇宙人がどこかにいっちゃって、すっかり人間同士の生々しいあらそいですね。なめ子さんは、どちら派?

なめ子:私は両方と適度な距離でおつき合いしている感じですかね。なんであれ、最初は信じてみようというスタンスです。でもおかしなものだと、そのうち「あれ?」と思うようになっていくのがパターンです。

ノジル:おかしいと気づくのって、簡単なようで実は意外とむずかしいですよね。

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ウェジー 2018.07.17

なめ子:友だちが何かにハマっていて心配するというケースも多いと思います。でも基本、その人がそれで幸せならよいのでは、という気もします。人は誰しもスピリチュアルに限らずテレビとか広告に洗脳されているわけですし。自分がハマっているものが呪いだと言われたら悲しいと思いますが、荒療治で救われる人もいるかもしれませんね。

ノジル:さまざまなスピリチュアル物件に触れる機会が圧倒的に多いであろうなめ子さんが、「●●せねばならぬ」という呪いに堕ちないのは、ひとえに「現実的な自分の世界」を見失わないからだと感じます。なめ子さんの場合はご自身の美意識や金銭感覚が、異世界が深部まで侵入してくることを拒んだ。新たな自分に生まれ変わろうとするのではなく、今いる自分の環境と現実的につき合うことを核にしながら、その余剰で楽しむのがスピとの上手なつき合い方なのでしょう。スピ沼にハマっている人たちの参考となるようなお話を、ありがとうございました。

(構成/三浦ゆえ)

Information

子宮教ほか、トンデモ物件を一刀“分断”!?
『呪われ女子になっていませんか?』発売記念トークショー!

山田ノジルが鳩マスクをかぶって出演する、トークショー第2弾が決定しました。ゲストを迎えて、最新のトンデモ物件、呪われ事象について語り尽くします。

出演:山田ノジル(著者)
 桑満おさむ(五本木クリニック院長)、 腹肉ツヤ子(漫画家)、三浦ゆえ(編集) 
 司会=鈴木エイト

日時:2019年2月11日(月・祝) 18:00オープン 18:30スタート
場所:ネイキッドロフト
チケット代:前売り1,500円、当日2,000円

さらなる詳細は次回以降の「スピリチュアル百鬼夜行」、山田ノジルのTwitterなどでお知らせしていきます。乞うご期待!

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