ローラの“政治的発言”に、「タレントは発言するな」というバッシングの異常性

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ユニセフ1000万募金でも批判 世間は「おバカでかわいいローラ」でいてほしい?

 「おバカキャラ」「タメ語キャラ」としてブレイクし、そのイメージがいまだ定着しているローラだが、2016年頃にはすでに環境や貧困問題について関心を示していた。

 「ViVi」(講談社)2016年1月号に掲載されたインタビューのなかで、ローラは次のような思いを口にしている。

 <事務所に入った時に社長さんに話した夢というか、最終的な目標があって――。お金がなくて勉強できない子供たちってまだ世界にたくさんいて、その気持ちは私もすごくよくわかる。自分が苦労してきた部分でもあって、私にとってはすごく現実的なことだから。そういう人たちの役に立ちたいの。ずっとその想いは変わってなくて、これからはもっと積極的にやっていきたい>

 この言葉は、現在のローラの行動につながっている。2017年には所属事務所・リベラとの独立トラブルもあったが解決し、近年のローラはSNS上で自然問題やエコに関する提言を繰り返している。ローラの言葉には一貫性があり、「急にセレブぶって、表面的にエコを呼びかけている」わけでは決してない。

ローラの政治的発言に非難轟々、「CMタレントは発言するな」というバッシングの異常性の画像2

8月12日のローラInstagramより

 しかし、ローラが社会的な問題について口にするようになると、前述のようにバッシングを受ける傾向にある。今年8月、ローラはユニセフのイベントに参加し1000万円を寄付した。インスタグラムで<わたしはいま頭の中が子供達や動物の幸せと地球をまもることでいっぱいです><今回は自分ができる事として1000万円を寄付する事にしました>との文章を投稿したが、これを「セレブ気取り」と皮肉るようなネットニュースが報じられる。するとネットでは「おバカキャラで売ってきたのに急に意識高い」などと、なじる声が相次いだ。

 彼女に「おバカでかわいいローラ」でいてほしい“世間”が、彼女の成熟をバッシングしていることは明らか。また、ローラの主張は彼女のファンには直接届いているだろうが、マスメディアを通じた一般層には、歪められた情報が届いているのではないか。

 今回の辺野古埋め立て問題の一件も、まさかの大騒動を巻き起こしたが、ローラが訴えたかったであろう問題について、『サンジャポ』では議論していない。芸能界においては「タレントの“政治的発言”」に収束されて論争のネタにされるばかりだ。

 誰かのひとつの行動に対し、人それぞれの捉え方があるのは当たり前のこと。辺野古の新米軍基地についてもさまざまな意見があり、自然環境問題だけでなく、国防、外交、地域住民の住環境や職……非常に複雑な問題が絡み合っており、あちらを立てればこちらが立たずで20年にわたり難航してきた。「美しい海を守るため、基地移転をやめるようホワイトハウスに呼びかけよう」というのは、そのうちのひとつの立場をとっているにすぎない。だが、「お前がこの問題について発言するな」というバッシングが起こることは、それ自体が異常である。

 『サンジャポ』においてテリー伊藤は「この程度の発言でコマーシャルをおろす会社ってなんなの?」と疑問を呈したが、まったくそのとおりだ。ローラは差別や偏見を垂れ流したわけではないし、暴力に訴えたわけでもない。発言したこと自体を咎められる謂れはないはずだ。

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