「人生100年」時代、定年後のキャリアにつながる意外な副業とは?

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一見敷居が高そうだが……意外な副業の狙い目は「セミナーの講師」

 では、副業において大切な“収入”と“人間関係”を両立させるとなれば、具体的にはどのような副業が考えられるのか。ズバリ伺った。

 「仕事を通して密な人間関係を築くことができる副業として、私が推薦しているのは“講師”です。例えば最近、商店街の店主が講師になる“まちゼミ”が全国で流行っており、そこには教える側と教わる側のコミュニケーションが発生しています。豆腐屋の店主なら、豆腐の作り方やおいしい食べ方を教えるわけですが、豆腐屋にとっては知っていて当たり前のことが、一般の人々にとっての常識だとは限りません。そういう“情報の格差”は、必ずどのような業界にでも存在しますし、講師にはいくらでも需要があるのです。

 ほかにも例を挙げますと、ヨガ教室は過当競争だといわれていますが、結局は講師が何をどうやって教えるか次第といえるでしょう。ヨガといえば健康のイメージですから、食の健康に詳しい別の講師とコラボレーションしてみるなど、角度を変えてプラスαの付加価値を生み出せばいいのです」(田中氏)

 余談だが、SNSが普及している現在は集客のハードルが下がっており、それが追い風になっているそうだ。

 「自分が講師になると想像したら腰が引けてしまう人もいるかもしれませんが、その手前の段階で、セミナーや勉強会を主催してみるだけでも充分な練習になるはずです。SNSなどを駆使して自分で参加者を集め、講師を呼んでくるところからスタートするということですね。

 私も会計士のかたわら、会計セミナーの講師として活動しているのですが、講師は必ずしもお金だけで動くということはあり得ません。そこにしっかりとしたテーマや場の心地よさがあれば、ギャラがなくても講師を引き受ける人は珍しくないですし、何より、そのような“場づくり”を自分で行うことが大切な意味を持ちます。人を集める側・人に教える側の立場を学びながら“場”を成長させていき、いつの日か、自分がそのコミュニティで講師ができるようにもなれば好ましいのではないでしょうか」(田中氏)

 田中氏いわく、「仕事というものは自分の生き方に直結する問題」とのこと。目先の収入に惑わされず、それが未来のキャリアにどう影響するのかをしっかり見据えて副業をスタートさせれば、きっとお金以上の財産が得られるだろう。

(文=森井隆二郎/A4studio)

 

田中靖浩 公認会計士

田中公認会計士事務所所長。ビジネススクール、企業研修などで「笑いが起こる会計講座」の講師として活躍する一方、落語家とのコラボイベントを展開するなど幅広く活躍中。最新刊は「会計の世界史」(日本経済新聞出版社)。

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