「ビックリマン」アラフォー世代感涙の新シリーズ発売…開発秘話をロッテに直撃!

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16年ぶりの続編となる第33弾「ビックリマンチョコ」。

 思い返せば、これが食玩ブームの火付け役だったともいえる、ロッテの「ビックリマンチョコ」。パッケージの中にはウエハースチョコとともに四角いシールが封入されており、そのコレクション性の高さは、当時の日本中の子どもたちを虜にした。

 そんなビックリマンチョコが最初に発売されたのは1977年10月のことで、当時のオマケは「どっきりシール」と呼ばれるもの。コンセントや人の目玉といったリアルなイラストが描かれており、イタズラ目的で使われるようなシールだったのだが、1985年8月に「悪魔VS天使」シリーズの第1弾が誕生したことで、人気が一気に加速する。

 このシリーズでは「悪魔」「お守り」「天使」という、3つの属性に分かれたキャラクターたちが登場。全能の神「スーパーゼウス」、エリート悪魔「スーパーデビル」……などなど、わずか48mm四方のシールから壮大な世界観が広がっていき、2002年までに第32弾が展開された。

 そして2018年11月、まずは関東甲信越と静岡で先行発売という形で、実に16年ぶりの続編となる第33弾がついに“解禁”。ビックリマンチョコは今、かつてシール集めに夢中になっていたアラフォー世代などから、再び熱視線を向けられているのである。

 この16年間、マンガ作品やプロ野球、アイドルや芸人などとのコラボレーションも目立ったビックリマンチョコだが、往年のファンにとって、悪魔VS天使シリーズには特別な思い入れがあるはずだ。

 そこで編集部では今回、ビックリマンチョコを担当する、ロッテノベーション本部の本原正明氏にインタビューを実施。第33弾の開発経緯や、反響について伺った。

“33年目”に“第33弾”を発売することに意味があった

 そもそも、なぜ16年もの時を経ての続編発売となったのか。

「正直な話、今回の悪魔VS天使シリーズ第33弾は、もっと早く発表することもできました。でも私たちは、2018年が来るのをずっと待っていたのです。というのも、シリーズ第1弾がデビューしたのは1985年のこと。その“33年後”である2018年に“第33弾”を発売するというのが、タイミングとして一番メモリアルなのではないかと考えたんですね。

 マンガの『キン肉マン』も、2010年に22年ぶりの最新刊が出て、やはり大きな話題になっていたように思います。悪魔VS天使シリーズは第32弾で止まっていたものの、ファンの皆様が続編を待ち望んでくれていることは私たちも感じていましたし、第33弾を出すならシリーズ開始33年目にしようというのは、前々から決めていたことだったのです」(本原氏)

 かくして第33弾は、満を持しての発売に至ったというわけだ。その第33弾で手に入るシールは、昔ながらのシンプルなタッチで描かれているように思える。ここには“原点回帰”というテーマがあったのだろうか。

「悪魔VS天使シリーズ16年ぶりの続編ということで、私たちも『ビックリマンチョコのよさって何だろう?』『48mmサイズのシールに込められている“楽しさ”を伝えていかなきゃ』と、イラストレーターさんをはじめ、プロジェクト内で話し合いをしました。

 ビックリマンチョコの他のシリーズではここ最近、線の細かいシールが多かったのですが、それらに比べると今回の第33弾は、確かに線がシンプルになっています。見やすくてわかりやすい、ということですね。1985年に第1弾を発売してヒットしたときも、絵のタッチが単純で、ちょっとギャグ要素や時代性の入ったシールがウケていましたから、そのあたりは今回、かなり意識して作りました。今回はイラストレーターさんの力が本当に光った作品です!

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第33弾『桃太郎天志』の左手にはスマホが……!

 一例として、第33弾の『桃太郎天志』というキャラクターは、片手にスマートフォンを持っています。昔のビックリマンチョコも、その当時の時代背景を反映させていましたし、現代に合わせたモチーフをシールに盛り込もうという姿勢は、今回も同じです」(本原氏)

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