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「ヤレる」女子大生ランキング炎上の背景にある、“古きよき”昭和~平成の文化

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「週刊SPA!」(扶桑社)12月25日号

 12月25日発売の「週刊SPA!」(扶桑社)が「ヤレる」、つまり性行為に及びやすい女子大生の特徴を紹介したある記事について、インターネット上で抗議の署名運動が起こり、炎上騒動に発展した。

 問題の記事タイトルは、「ヤレる[ギャラ飲み]実況中継」。ギャラ飲みとは、女性にギャラ(対価)を支払って飲み会に呼ぶことを指す。かつては業界の飲み会にグラビアアイドルやタレントが参加するパターンが主流だったが、最近ではスマートフォン向けの専用アプリの登場により、街中の飲み会に一般女性や女子学生が参加することも増えているという。同記事は、ギャラ飲みでいかに女性と「ヤレる」かをレポートするものだった。

 記事内の「ヤレる女子大生RANKING」という囲みコーナーでは、都内に実在する大学名を挙げ、「ヤレる」可能性の高い女子大学生をランキング形式で紹介していた。さらに、「ヤレる」女性の外見や服装を一般化し、イラストにして図説している。ギャラ飲みマッチングサービスアプリを運営する株式会社ハイパーエイトの社長は、「就活相談に乗るなどして、“仲良くなったらメリットありそう”と思わせるのが重要です」(記事より引用)などとアドバイスを送る。

 この記事に対して、「女性を軽視した出版を取り下げて謝って下さい」という抗議の署名活動が1月4日、署名サイト「Change.org」上でスタート。7日の正午までに、約2万3千筆もの署名が集まっている。主催の女性は、「女性の軽視は笑い事ではありません。」「私達、女性は男性より下ではありません。同じ人間です。男性のために存在しているわけではありません。声を上げて、日本でも女性に権利を、そして女性に対する軽視を無くしましょう。」と訴えている。

 署名した人々からは、「性差別を煽る悪質な出版物」「女性をバカにしている。もう、ネタだからって笑って許せることじゃないよ」「大学は名誉毀損で訴えてほしい。通っている子たちのためにも」という、厳しい意見が上がっている。

「ヤレる」女子大生は“古きよき”昭和~平成の文化だが、時代は変わり始めている

 残念なことに女性を「ヤレる」か否かという観点のみで判断するという記事の主眼は、珍しいものではない。こうした価値観はいまだに世に蔓延っている。昨今では、慶應大生や東大生による強姦事件が相次ぎ、問題視された。

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 これら事件の根底には、女性をただ性行為の対象物としてみなす、歪んだ価値観があるのだろう。このような事件に及ぶ男性陣が、女性に対する誤った認識をどのように育ててきたかは不明だが、女性を「ヤレる」「ヤレない」で区別してはばからない文化の中では、多かれ少なかれ異性への認識も歪む。その結果、「ヤリたい」のは男で、女は「ヤラせる」対価に食事をおごってもらうなどするのが、一般的な男女の関係性であり、それを望むのが人として自然なことであるかのような価値観が出来上がってきたといえるだろう。

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