政治・社会

私立高校の教員ストライキ、「朝6時半頃~夜9時頃まで休憩もない」過酷な労働環境の改善訴える

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 ところが、ストライキが実施される前日である1月7日、同校が公式サイトに発表した声明文では、「教職員に対する早朝挨拶の強要をしている事実はありません」「長時間労働につきましても当学園といたしましては許容しておりません」と、私学教員ユニオンに加盟した同校教員らの訴えを否定している。真実はどこにあるのか。

 一方で私学教員ユニオンのスタッフに取材をしたところ、1月7日に教員らが私学教員ユニオンに加盟したことの申し入れ、およびストライキ通告を行った際、同校の事務局長は、教員らが訴えるような事実があったのだと認める旨の発言をしていたという。“理事長への挨拶”について問われると「まああれは、ほぼ強制だよね」、長時間労働について問われると「まあありましたよね」と、事務局長は答えたそうだ。

 そして今回、団体交渉などをせずにストライキに踏み切った理由は、「先生たちはかなり健康を崩して、過労で倒れたり、入院するなどしており、過労死の危機さえ感じていた人もいた」「必要業務による時間外労働ならば交渉も可能だが“理事長への挨拶”は“ムダ”で“不必要”な業務であり、そのような業務のためにわざわざ1時間半も早く来て、命や健康を危険にさらす必要はないだろう」「先生たちの健康を守るほうが先」と判断したためだという。

 確かに、1月7日の学校経営サイドの声明を見る限り、交渉がスムーズに進行する可能性は低いと想像できる。 “理事長への挨拶”以外にも教員の業務量は多く、これ以上教員の健康被害を深刻なものにしないためにも、今回のストライキは避けられないものだったようだ。

 “権力者”である理事長らのパワハラ被害に遭い、怖くてユニオンへの加盟を決断できなかった教員もいたようだが、私学教員ユニオン側は、正則学園高等学校での残業代未払いや長時間労働を裏付ける証拠を入手しているという。

 公立だけでなく、私立学校でも教員の労働環境・待遇が劣悪であることは珍しいことではなく、特に残業代が支払われていないケースは多いようだ。交渉によって労働環境や待遇の改善が行われた学校もあるが、今回ストライキがあった正則学園高等学校と同じような状況の学校は“結構ある”と考えられている。

 教員の考え方もさまざまであり、部活動の指導に力を入れたい人、必要ならば時間外労働を厭わない人もいるが、どの教員も口を揃えて言うのが「残業代は払ってほしい」ということだという。

 私学教員ユニオンでは全国から労働相談を受け付けている。

 1月12日(土)、1月15日(火)には、私立学校で働く教員を対象とした労働相談ホットラインを実施する。

私学教員 労働相談ホットライン
1月12日(土)13:00~17:00
1月15日(火)17:00~21:00
電話番号 0120-333-774(通話無料)
※相談無料・電話無料・秘密厳守

主催:私学教員ユニオン

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