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消費税増税だけじゃない 家計への大きなダメージが予想される2019年

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生き延びるためのマネー/川部紀子

 ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

 2019年になりました。2018年に話題になった経済、家計に関するニュースを去年の大晦日に掲載しました。今年、最も注目されるであろう経済、家計に関する話題は何といっても消費税増税でしょう。今回は、その他に注目したい2019年のニュースを挙げていきたいと思います。ご自身や家族に関わることもあるかもしれませんので確認していきましょう。

1月 値上げ、出国税

 1月出荷分より小麦粉各社が一斉に値上げを行っています。小麦粉はパン、麺、お菓子、加工食品などさまざまな食品にも含まれるため、今後は小麦粉を原材料に含むものへ値上げが波及することが予想されます。また読売新聞が25年ぶりの値上げを決定。今後他社へも広がっていくでしょう。他にも、電気やガスなど値上げが決定、あるいは予定されています。

 海外に出向く場合、観光や出張だけでなく、外国人が自国への帰国する際にも支払うこととなる国際観光旅客税(いわゆる出国税)が導入されました。金額は1回1,000円です。目的は、日本に来る外国人のための環境等の整備費用です。

3月 値上げ、増税前駆け込みの自宅購入・リフォーム契約期限

 食料品の値上げラッシュです。アイスクリーム、冷凍食品、魚肉系の練り物類など、一般家庭で活躍中の食料品を各社が値上げします。原材料の高騰や配送費用などを考えると、今後もあらゆるものの値上げが考えられます。1月、3月の値上げは予告編と言ってもいいでしょう。

 10月の消費税増税を見据えて住宅購入・リフォームを検討している方は多いと思います。原則「引き渡し」時点での税率が適用されるのですが、3月中に契約が成立していれば、10%に増税後である10月以降引き渡しとなった場合でも8%となります。駆け込み特需により工期が延びる、思いがけない自然災害などの理由で、引き渡しが遅れることがあった場合などに備えるためにも3月を検討・契約のリミットと考えておきましょう。

4月 国民年金保険料の産前産後期間の免除

 フリーランスなど国民年金の第1号被保険者が出産する際、出産前後に国民年金保険料が免除される制度が始まります。5月以降に出産の場合、出産前月からカウントして原則4カ月免除となります。

 元々、会社員などの第2号被保険者が出産する際、産前産後に給料から天引きされる厚生年金保険料の免除制度がありましたが、第1号被保険者には免除制度がありませんでした。4月に始まる新しい制度によってこの点の不公平感は解消されることになります。

 ただし、会社員・公務員の妻で扶養の範囲内である第3号被保険者は、出産前後に関わらず、年齢も問わず国民年金保険料の支払いがありません。個人事業主の妻は専業主婦であっても、産前産後以外は国民年金保険料の支払い義務があります。この点の不公平感の行方は引き続き注目です。

5月 働き方改革により残業代ダウン

 4月以降、時間外労働に対する法的な規制が整備され始めます。まずは大企業からですが、月に45時間、年間360時間を超える時間外労働が行われた場合、その会社には罰則が科せられることとなります。4月以降、つまり5月以降の給料と共に支払われる残業代が減ることが考えられます。

 残業代を見込んだ支出習慣やローン返済などがある家計はダメージが大きくなります。また、終業後真っ直ぐ自宅に帰らず、今まで以上の無駄遣いをしてしまう可能性もあります。消費や浪費によって経済を動かすことにも意義はありますが、自分がその役割を担える家計状況なのかは考える必要があるでしょう。

7月 相続時の仮払い制度

 人が亡くなった際、その方の預金口座は凍結されてしいまい、遺産分割協議が済むまで家族であっても預金を引き出すことができません。専業主婦などで、自分の預金口座に十分なお金がない、そもそも預金口座を持っていないなどのケースは多々あり、配偶者に先立たれてしまった場合、葬儀費用や当面の生活費に困ってしまいます。この問題を解決すべく新たな制度が7月に施行されます。亡くなった方の預金の3分の1のうち自分の法定相続分まで(上限150万円)を引き出すことができるようになります。

10月 消費税増税

 言うまでもなく消費税が8%から10%に増税となります。これからできる対策としてはキャッシュレス決済のフル活用でしょう。期間限定とはいえ、現金で支払うよりもお得になることは確実と思われます。また、各家庭の消費に差はあれど年間何百万円の支出は発生するわけで、その支出にカード等を利用した場合に付与される各社のポイントもバカにできるものではありません。

 2019年は家計にとって、値上げや消費税増税など、全体的に支出が増える年になるでしょう。支出面で期待できるのは、春頃に携帯各社の料金が下がると言われていることくらいですから、収入増がない家計は昨年と同じ消費行動をとっていると、ダメージを受けることを想定しておきましょう。

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