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高齢化社会に欠かせなくなる「孤独死保険」、なぜ必須なのか

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Thinkstock/Photo by oatawa

 近年、一人暮らしの高齢者が増えている。その結果、誰にも看取られることなく人知れず一人で死んでいく孤独死も増えている。

 孤独死を迎える人は、必ずしも自身の持ち家で暮らしているとは限らない。その上、人間関係が疎遠になっている人も多く、死亡してもすぐに発見されないケースもある。

 そこで問題になってきているのは、賃貸住宅で孤独死が発生した場合に、物件のオーナーにのしかかる負担だった。そこに「孤独死保険」と呼ばれる保険が登場したのだ。

東京23区内で毎日平均8.5人が孤独死

 孤独死に厳密な定義は存在しないようだが、一般社団法人日本少額短期保険協会では、“自宅内で死亡した事実が死後判明に至った一人暮らしの人”と定義している。同協会のレポート【※】によれば、「東京都23区内における一人暮らしで65歳以上の人の自宅での死亡者数」は増加傾向にあり、平成15年には1,451人だったが、平成27年には3,127人になっている。これは、23区内で毎日平均8.5人が孤独死している計算になる。

 孤独死の第一発見者として最も多いのは、不動産の管理会社やオーナー約27%。福祉関係者、親族、友人と続く。つまり、孤独死においては、家賃の滞納や郵便物・新聞などが溜まっていることから、死亡後しばらくしてから発見されていることが多いのだ。

 その結果、孤独死は賃貸物件に対して損害を与えてしまう。その損害を金額にすると、残置物処理費用の平均が20万1,774円(最大は178万1,595円)、原状回復費用の平均が39万1,541円(最大は415万8,000円)となっている。

 しかも、上記のようにすぐに発生する損害だけではない。死者が出た物件ということで次の借り手がつかなかったり、隣接している部屋の住人が気持ち悪がって引っ越してしまったりすることで家賃収入が途絶えてしまうという、後を引く損害も発生するのだ。

【※】一般社団法人日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会が2018年3月2日に発表した『第3回孤独死現状レポート』

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