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ヒットドラマの作れなくなった日テレ、深夜帯でも良質な作品を送るTBS

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錦戸亮の「コワさ」が滲み出ている『トレース』の目

 まだスタートしたドラマはそんなにないけど、放送前からあっちこっちで話題にあがっていたのが錦戸亮主演の『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)。亮ちゃんも「テレビ朝日の人に『科捜研の男』をやるんだって? って聞かれて戸惑った。俺だって“科捜研”と聞いたら『科捜研の女』しか思い浮かばないもん」って笑ってたけど、誰だって沢口靖子さんの顔を思い浮かべちゃうじゃない。それを月9で科捜研の「男」を堂々と放送しちゃうんだもの。作戦勝ちというか、これはまんまと見ちゃうでしょ?

 ドラマは亮ちゃん演じる法医研究員の真野礼二が、現場に残された僅かな痕跡から真実を探り当てていくリアルな科捜研サスペンス。ヒロインは月9連投の新木優子ちゃん、真野と敵対する刑事役で船越英一郎さんが出演していて見応え十分。鬼アツな船越さんの演技ももちろん見どころだけど、優子ちゃんの妹役で若手演技派女優の山谷花純ちゃんが出ているから、アツ的にはお楽しみがいっぱい。優子ちゃんも一段と美しくなっているし、何より亮ちゃんの演技がうますぎたわ。

 過去に強いトラウマを持つクールで協調性のない真野役なんだけど、何かと対立する船越さん演じる虎丸刑事の物言いに反発する時の目、ちょっと見下すような感じで薄笑いをする時の表情などなど、もうアッパレとしか言いようがなかったわ。画面を見ていて思わず「ヒェ~ッ」って悲鳴に似た声が出ちゃったもの。これね、取材陣の中での「錦戸亮あるある」なんだけど、あのコワ~イ目、実は取材中によくお見かけするの。忙しい中、取材にさく時間なんてないんだろうけど、そんな時は背筋が凍りそうになっていつも冷や汗タラ~リ。あの感覚、慣れてるはずなのに何年経ってもちっとも慣れないのよ。

 今回も合同の囲み取材があったんだけど、内心みんな「合同でよかったぁ。単独だったら泣いてたかも」なんて言い合ったり。とはいえ、亮ちゃんは「今回の役はクールな男なんだけど、監督から『もっとクールに』と言われて。20代前半だったら抵抗なく振る舞えたと思うけど、34歳にもなるとちょっと恥ずかしくなってきて。今の年齢だからこそ出せる大人の冷静さ、クールさを出していければ」とのお言葉はいただけたのだけど、いえいえもう十二分にクールだと思う昨今よ。あらヤダ、別にディスったわけじゃないの。いい意味で今回改めて「俳優・錦戸亮」の偉大さを痛感したし、これは最終回まで見ちゃうかもとの思いを強くしたのは確か。ただまぁ出来ればもう少し、ほんの少しでいいから取材の時に柔らかい表情でいてくださると、こちらもすんごく助かりますけど……というささやかなお願いを述べただけなのよ、ごめんなさいね~。

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