小林麻耶、子宮委員長…心屋仁之助を崇め、持ち上げる女性たちの狂騒

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 そうしながらも料理は進み(一応生パスタ教室ですから)、カウンセリングの仕上げは美味しい料理を食べて「幸せ~♥」でひと心地。「浮気されるのはどうしていやなの?」「周りに迷惑かけていいじゃない」「わたしを大事に生きようね」って、 近所の先輩ママさんアドバイスかよ。しかも、どう読んでも相手の言ってほしいことを言ってるだけか、たきつけて感情を爆発させて放心させ、その隙に教義を刷り込み納得させている感じ。

 別のエピソードでは、母親に連れてこられた引きこもりの子どもが「ママうぜえよ」といい放つ。その言葉をキャッチした主人公は「ママ抱っこって聞こえる」と繰り返すと、またもやボロボロ~と子どもが泣く。そして大泣きしたあとは親子で元気いっぱい! その後の生活も円満充実! です。

さまざまなところで露呈する浅さ

 あの~、大変失礼ですが……あまりにも、ちょろすぎやしませんかね。というか心屋カウンセリングでは、クライアントをこれくらいちょろい存在として見ているのかと邪推してしまったわ! ネタ元である心屋氏はご自身のブログで「野崎 ふみこ さん、あなた、天才、ですか?!!」と絶賛していますので、この作品のカウンセリングが不思議に見えるのは、漫画家の描写不足が原因でないことがわかります。

 自身も闇を抱える心理カウンセラーが狂言回しとなる女性向け漫画ならば、代表例はやっぱり吉野朔実の『恋愛的瞬間』(小学館)でしょうか。こちらは人間の複雑な心理を理論的に解説し、生き延びていくための処方箋が鮮やかに描かれています。人の心とは、なんと暗く深く温かく不思議なのかと、圧倒される作品です。

 作者の吉野朔実は精神科医の春日武彦と親交を持っていたので、入念に取材もしていたのでしょう。人間の複雑さを繊細に美しく描く名手と比べては酷かもしれませんが、やはりバックにあるものの差が露骨に現れてませんかね? 我流の民間心理カウンセラーと真っ当な精神科医。フィクションの中にまで、その差がバッチリ出てしまっているのでありました。

 自分の暴走を肯定してもらって嬉しい子宮系女子たち。世間の目が息苦しかった元アナウンサー。超お手軽な、謎カウンセリング漫画の登場。そんないろいろな模様から、心屋仁之助のカウンセリングは問題解決というより、ひたすら自分を肯定されたかったり、手軽に人を救った気になりたい女子たちが集まるサティアンなのだなあと感じた次第です。でも、人気なんですよね? 本当に、謎。

Information

子宮教ほか、トンデモ物件を一刀“分断”!?
『呪われ女子になっていませんか?』発売記念トークショー!

山田ノジルが鳩マスクをかぶって出演する、トークショー第2弾が決定しました。子宮教の源流を知るアノ人も参戦!するかも……。

出演:山田ノジル(著者)
 桑満おさむ(五本木クリニック院長)、 腹肉ツヤ子(漫画家)、三浦ゆえ(編集) 
 司会=鈴木エイト

日時:2019年2月11日(月・祝) 18:00オープン 18:30スタート
場所:ネイキッドロフト
チケット代:前売り1,500円、当日2,000円

詳細はこちらから!

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