
商品デザインに革命を起こした「ロハコ」
日用品を中心にファッション、雑貨などを販売するアスクルのネット通販「ロハコ」。特に30代・40代の女性の支持を集めており、実に利用者の7割を女性が占める。2012年にサービスを開始して以来、累計利用者は500万人を超え、押しも押されぬ人気通販サイトに成長した。さらに、ユニークなオリジナルヒット商品を連発していることでも知られる。
その原動力となっているのが、14年2月にアスクルの本社内に設置された研究拠点「LOHACO EC マーケティングラボ」。ビッグデータを活用したマーケティング手法の研究とスピーディーな実践を追求する活動を行っている。その参加企業は当初の12社から127社まで拡大している。
生活になじむ“本音デザイン”
ロハコは「暮らしになじむデザイン」を掲げており、売場を通らないからこそ実現できる生活者起点のデザイン商品(Consumer Brand商品)を、アスクルと参加メーカー双方が自由な発想で開発している。
従来の商品は、売場で商品を手に取ってもらうため、いかに目立ち、機能性を伝えるかを追求し、生活者が家で使うことを考えずにパッケージデザインされてきた。しかし、ロハコはネット通販なので、商品の情報はサイトに書いてさえあればよく、必ずしもパッケージに盛り込む必要はない。
リビング、寝室、玄関など使用シーンに応じて暮らしになじむ、使い勝手のよいデザインを求めている生活者は、「スモールマス」だが、必ず存在するはず。ロハコはそう考え、それに合わせた商品を開発することにした。