「ふるさと納税」の行き過ぎた返礼品競争…納税者の意識の見直しも迫られている

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 最後に、「ふるさと納税」は現在の日本社会において、有効に機能しているといえるのかについてズバリ聞いてみた。

 「『ふるさと納税』制度ができる前の地方自治体は、中央から付けてもらえる予算を待つだけで、上を向いて口を開けているような状態でした。しかし、『ふるさと納税』によって、自分たちの創意工夫次第で、自治体を応援してくれる人を全国から集められるというようにムードが大きく変わり、地方自治体のやる気を引き出した大きなきっかけとなったことは事実です。『ふるさと納税』は、正しく行われれば、非常に有効な制度と言えましょう」

 都市部にとっては、現状あまり嬉しくない制度かもしれない「ふるさと納税」。しかし、スタートした趣旨から考えれば、これも致し方ないことなのかもしれない。とはいえ、行き過ぎた返礼品競争と、寄付が一部自治体へ過剰に集まってしまうという歪な現状を変えるためには、各自治体の「ふるさと納税」担当者と納税者自身の意識改革が必要といえるだろう。

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磯山友幸 経済ジャーナリスト
早稲田大学卒業後、日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社・独立。著書に『国際会計基準戦争・完結編』『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP社)、『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)などがある。
オフィシャルサイト http://isoyamatomoyuki.com/

(文・取材=後藤拓也[A4studio])

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