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都立高校「暴行動画」での体罰肯定論噴出、恐ろしすぎた『バイキング』の生徒バッシング

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Thinkstock/Photo by DONGSEON_KIM

 今月15日、東京都立町田市の都立高校で、生活指導を担当する50代の男性教員が口論になった生徒に暴力をふるい、その様子を映した動画がTwitter投稿され、拡散した。この動画をめぐる議論が、恐ろしいことになっている。

 当初投稿されていた動画は20秒ほどで、教員が生徒を罵倒しながら暴行する部分のみだったが、その後、暴行が起こる前後の入った75秒ほどの動画があることが判明。その動画では、冒頭で撮影者らしき生徒の「Twitterで炎上させようぜ」という呟きが聞き取れる。

 教員と生徒は廊下で激しい口論になっており、生徒は「出てけって、何様だよ」「病気と一緒だろ」「どう落とし前つけんだよ」「こんだけ言われて、俺がそのうちキレるとは思わないの?」「考えろよ、その小さい脳みそで」などと暴言を吐き、激高した教員は、「誰に言ってんだ、てめぇ」「何だよ、この野郎」「ふざけんじゃねえよ」などと罵声を浴びせながら生徒を殴りつけ、引きずり回す。他の生徒が止めに入るも、教員は「やかましいわ」と遮る。教員が生徒を殴っている間にも、撮影者の笑い声があった。

 同校校長は記者会見で、「発端は、それ以前に加害教員が被害生徒等を指導した際の不適切な言動に対して、当該生徒が同教員に確認した際に口論となり、同教員が感情的になって暴力に及んだ」「生徒に非があるような内容じゃありません」と説明。「不適切な言動」が具体的にどのようなものだったかは明かされていない。

 撮影者の「Twitterで炎上させようぜ」という発言があったこと、そして生徒が教員にかなりの暴言を吐き、教員を挑発しているように見えることから、ネット上では教員に同情的・被害生徒らに批判的な意見が噴出。「生徒が先生をわざと怒らせ、嵌めたのではないか」との見方も出ている。

 テレビのワイドショーでも同様だ。出演者たちの多くが「暴力はいけない」と前置きしつつも、被害生徒らを厳しく批判。たとえば1月21日放送の『スッキリ!』(日本テレビ系)では、加藤浩次が「やっぱり生徒も裁かれるべきでしょ。僕は思う、正直言うと。生徒もやっぱりハメれるんだもん、先生を」「『ほら、やってやったよ、あの先生。処分を下さしてやったよ、俺が』って生徒がもし言ってるんだったら『大人なめんな』って話ですよ」と主張した。

 確かに拡散中の動画に映っている生徒たちの態度は悪質に見え、ひとりの教員が対処するには限界があるだろう。かといって、「大人なめんな」と威圧したところで生徒が改心し問題行動がなくなるはずもない。それでは暴力で怯えさせて服従させることと同義だ。教員の体罰は法律で禁止されている。しかも昭和22年に法律が制定されているのに、いまだ根絶されていない。

 しかし22日の『バイキング』(フジテレビ系)は、ことさらに生徒を責め立てる内容だった。ヒロミは生徒を「シメたい」「こいつらの生徒としての資格はない」とまで発言している。以下がヒロミの発言だ。

「率直に気分の悪いV(動画)だなとは思いますよ。でも暴力をしちゃいけないとか、これ、どういう対処法があるのか僕にはわからなくて、なんか先生がキレたのがいけないとか、うーん、じゃあどれが正しいんですか」
「最初の会話を聞いていたらどっちが先生だかどっちか生徒だか分からないじゃないですか。何が正しいのか教えてもらいたい」
「本当にこのガキども連れて来たら一回シメたい、全員まとめて。本当に大人をなめているなというか、こいつら生徒としての資格がないよね。学校の教師の資格がないという人もいるだろうけど、こいつらの生徒としての資格はない」

 MCの坂上忍は次のような意見だった。

「『体罰はダメだから』って言われて、僕はよく言うんですけど、今の先生って『両手両足縛られた状態で教育せえや』って言われてるようなもんだと思ってる」

「生徒側のほうが力を持ち過ぎたというか、保護するあまり、ちょっと図に乗り過ぎている風潮にはあるよね。もっと生徒に毅然とした態度で処分できるようにならないと」

「どうしても先生のほうに同情心がいってしまいます」。

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