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日本人はなぜ「仕事に自信がない」と答えるのか

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Thinkstock/Photo by grinvalds

 アジアのビジネスパーソンの中で、仕事に対する自信がもっとも低いのは日本人であるとの調査結果が話題となっている。

 これ以外の比較調査でも、日本人の意識は低めに出ることが多く、文化的な違いが原因と指摘する声もある。だが揃いも揃ってこうした結果が出るという現実を考えると、日本の企業社会には何らかの問題があると考えた方が自然だ。

日本人の意識は低く出る傾向が顕著だが……

 ビジネス向け交流サイト(SNS)を運営する米リンクトインの日本法人がアジア太平洋地域9カ国を対象に実施した「仕事で実現したい機会に対する意識調査」によると、「仕事で実現したい機会を獲得して、達成していく自信があるか」という問いに対して、もっとも高い結果が得られたのはインドネシアで、2位はインドだった。

 一方で、最下位となったのは日本で、続いて香港、オーストラリア、シンガポールの順だった。この4カ国は、他の新興国と比較して、すでに豊かさを実現している。発展途上の国より低い結果になるのは、むしろ当然といってよいだろう。

 しかしながら、日本は最下位であると同時に、ひとつ上の国とのスコア差がもっとも大きく、下位グループの中でも突出して低い状況だ。

 こうした国際的な比較調査はたくさん行われているが、「日本人の意識は極めて低い」という結果になることが多い。国連などが作成した世界幸福度報告書でも、日本の幸福度は156カ国中54位となっており、先進7カ国中では最低ランクとなっている。

 このほか、日本人の仕事に対する満足度や、会社に対する信頼感など、キャリアや私生活に関する意識調査においても、日本人の意識が低いという結果をよく目にする。

 日本人はこうしたアンケート調査において、自己評価を低くする傾向があるため、一連の比較調査は信用できないという声もある。しかしながら、アンケートに対する解答傾向という限られた分野において、日本人としてひとくくりにするのは少々乱暴である。日本人にもいろいろなタイプがいる。

 こうした国際比較調査は、民族による違いについてもある程度考慮した上で設問が作られているので、マクロ的な傾向としてはおおむね正しい結果が得られると考えてよい。

 多くの調査でこうした結果が得られているという現実を考えると、日本人が置かれている環境、特に職場の環境に何らかの問題があると考えたほうが自然だろう。実際、日本人がうつになる割合は米国人の3倍もあり、その原因のほとんどは仕事上のストレスだという。

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