「この社会で女性でいることは、死と隣あわせなのかもしれない」北原みのり☓雨宮処凛対談

文=石川優実
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左から北原みのりさん、石川優実、雨宮処凛さん

 こんにちは。グラビア女優の石川優実です。2017年末に#MeTooについての記事を書いたことをきっかけに、「男女平等」「人権」「フェミニズム」「ジェンダー」、そのようなものに興味を持ち始めました。この連載では、いままで無知だった私がさまざまな専門家の方々にお話をうかがい、どうすれば傷つく人たちが減るのか、被害が減るのか、すべての人が自由に安全に生きることができるのかを考えます。

 昨年末、日本で初めて女性だけで経営を始めたラブグッズストア「ラブピースクラブ」が主催する「2018年冬のおんな祭りー女子という呪いを解く方法 #MeToo運動からこれからのエンパワメントー」というイベントにお邪魔してきました。メインイベントは、同店の代表であり作家の北原みのりさんと、作家・活動家の雨宮処凛さんの対談ライブです。

日本の#MeTooは少なくなかった

 私は雨宮さんの著書『「女子」という呪い』(集英社)を読んで、強く共感しました。また、#MeTooの記事を書いたあと北原さんと「全日本おばちゃん党」の谷口真由美さんのイベントに参加したことがあります。そこで私は、たくさんの元気と勇気をもらい泣いてしまいました。いままでずっとひとりだと思っていたけれど、同じように思っている人たちが世のなかにはたくさんいたんだ! と。

なので今回のイベント、始まる前からとってもワクワクしていました。元気をもらってこよう! そんな気持ちで参加しました。みなさまにもぜひこの気持ちを共有してもらいたいので、レポートいたします。

*   *   *

北原:今夜は雨宮処凛さんをお迎えしてガチガチに縛られた女の呪いを解いていこうと思います。2018年、大変な1年でしたね。雨宮さんが著書『「女子」という呪い』を出されると最初に聞いたとき、「呪いを跳ね返そう!」と、ポジティブに笑う本かと勝手に思い込んだんです。でも読んでみたら、女性の死、に向き合う本だと思いました。

北原:この社会で女性でいることは、死と隣あわせなのかもしれない。それはなぜなんだろう。そんなこと考えながら読みました。2018年、日本は#MeTooが盛り上がらないといわれながらも、実は#MeToo案件の多かった年でしたね。

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