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兵庫県明石市長の「暴言」全貌と評価 明石市の市民ファーストな取り組み

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Thinkstock/Photo by DragonImages

 兵庫県明石市の泉房穂市長が2017年6月、市職員に対して「火つけてこい」などと暴言を吐いていたことがわかり、物議を醸している。

 問題の暴言は、市が道路の拡幅工事を進めるにあたっての用地買収(立ち退き交渉)を担当する市職員に向けてのものだ。録音された音声も公開されている。市長の問題発言は以下のような内容だ。

「7年間、何しとってん。ふざけんな。何もしてへんやないか7年間。平成22年から何しとってん7年間。金の提示もせんと。楽な商売じゃお前ら。あほちゃうか」   

「すまんですむか。立ち退きさせてこい、お前らで。きょう火つけてこい。燃やしてしまえ。ふざけんな。今から建物壊してこい。損害賠償を個人で負え。安全対策でしょうが。はよせーよ。誰や、現場の責任者は」

「お前が金積め。お前ら1人ずつ1千万円出せ。すぐ出て行ってもらえ。あほちゃうか、そんなもん。ほんま許さんから。辞表出しても許さんぞ」

「ずっと座り込んで頭下げて1週間以内に取ってこい。おまえら全員で通って取ってこい、判子。おまえら自腹切って判子押してもらえ。とにかく判子ついてもらってこい。とにかく今月中に頭下げて説得して判付いてもうてください」

 29日、明石市役所で記者会見を開いた泉市長は、発言はすべて事実だと認め、不適切な物言いであったことを謝罪した。

 明石市によると、JR山陽線明石駅付近にある国道2号交差点では慢性的な交通渋滞が起こり、死亡事故を含む交通事故も多発していたため、2010年度より国の直轄事業として、交通安全対策が進められてきた。2012年度からは国の委託を受けた明石市が、道路の拡幅工事を進めるべく用地買収、いわゆる立ち退き交渉に入った。しかし一部の交渉が難航したため、拡幅工事は完了予定だった2016年末を過ぎても終えられなかった。

 今からおよそ1年半前の2017年6月14日、一部の交渉が進んでいないことを知った泉市長は、「完成予定から半年が過ぎ、その状況に対して『早く』という思いの中で」「非常に激高した状況で許されない言葉を言い続けてしまった」という。

 泉市長は、「市のトップでありながら、このような発言をしたことに弁解の余地はない」「パワハラであるだけでなくて、さらにもっとひどいこと」「間違いなく、自分の発言です」「私が処分を受けるのは当然」と、自らの非を全面的に認めた。その上で、それでも辞職しない理由を記者に問われると「市民の判断ですが、引き続きこの街のために精一杯頑張っていきたいと思っているからです」と答えた。4月には明石市の市長選挙が迫っている。

 録音音声で泉市長は、次のようにも発言している。

「あと1軒だけです。ここは人が死にました。角で女性が死んで、それがきっかけでこの事業は進んでいます。そんな中でぜひご協力いただきたい、と。ほんまに何のためにやっとる工事や、安全対策でしょ。あっこの角で人が巻き込まれて死んだわけでしょ。だから拡幅するんでしょ。2人が行って難しければ、私が行きますけど。私が行って土下座でもしますわ。市民の安全のためやろ、腹立ってんのわ。何を仕事してんねん。しんどい仕事やから尊い、相手がややこしいから美しいんですよ。後回しにしてどないすんねん、一番しんどい仕事からせえよ。市民の安全のためやないか。言いたいのはそれや。そのためにしんどい仕事するんや、役所は」

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