
公式サイトより
俳優の新井浩文被疑者が、昨年7月に女性へ性的暴行を働いた容疑で逮捕された。この事件は当然、新井被疑者の職場である芸能界に大きな衝撃を与えている。
連日のニュース番組やワイドショーで新井被疑者の事件を取り扱っているが、2月4日放送の『バイキング』(フジテレビ系)では、どうも要領を得ない発言が多かった。ブラックマヨネーズの吉田敬や野々村真らが事件へのコメントを求められるも、言葉を濁すばかりだったため、司会の坂上は「今日みんな歯切れが悪いって言うかさ……」と嘆息。
そして吉田が「ほんまにやったらダメですよね……」と呟くと、坂上は激昂した。「ダメなモンはダメなんだよ! 簡単に言ったらバカなんだよ、40歳にもなって何やってんだコイツという話ですよ! じゃないの!? それを同業者が言わないでどうするの! 俺らが守り合ったってしょうがないんだよ、ダメなもんはダメなんだよ!」と声を荒げ、まくし立てたのだ。
これに吉田が「はい、ダメです。難しいですね」と応じると、東国原英夫が「ブーメランを警戒しているね」と指摘。すると坂上も「俺だってそうですよ」と“ブーメランへの警戒”に同調、東国原とともに芸能人の在り方に持論を述べた。
坂上「俺ら(芸能人)なんて、まともに生きすぎちゃダメだって思ってるんだから。所詮(芸能人)なんだ、どこかで所詮なんだよと思ってないと、バカになりきれないわけだから」
東国原「(芸人は)社会不適合者の吹きだまりですよ。だからこそ、常識や社会のルールを守らなきゃいけない。10年くらい前なら、『破天荒』でも『ワイルド』でもよかった。でも時代が変わって、人一倍モラルを要求される世界になりましたよ」
坂上「時代が変わって、昔だったらコレぐらいはみ出せたものが許されなくなったら、『今の時代のキワキワってどこなんだろう』ってところを見極めて、ヤンチャするならヤンチャするでいいと思うんだけど。時にはそれを超えちゃうこともあるけど、あるけどね。でも今の時代、本当に女性関係はダメです」
こうしてヒートアップした場は収まった。坂上は啖呵を切り、新井浩文被疑者を「バカ」と一刀両断したが、どこかおかしい。
この日、スタジオには微妙な空気が流れていたことは、画面越しにも伝わっていた。ゲストたちのコメントがどこかボンヤリしていたのは、やはり新井が“同業者”だからなのか、あるいは東国原が指摘したように、「ブーメラン」の心当たりがあるのか……。新井浩文の容疑は、派遣型マッサージ店の女性従業員を強姦したことである。「ブーメラン」とは、相手の同意を確認せずに性行為に及んだ経験の心当たりがあるということなのだろうか。
これで思い出されるのは昨年9月、バナナマンの日村勇紀が未成年淫行をスクープされた事件だった。このとき、芸人たちは一丸となって日村を擁護しており、日村の淫行が「身内ノリ」のお笑いネタとして消化されるさまには、不気味さを覚えた。
バナナマン日村勇紀の未成年淫行を「内輪ノリ」で済ませる、芸人たちの馴れ合い
バナナマンの日村勇紀(46)は、完全に守られたようだ。9月21日発売の「FRIDAY」(講談社)が、日村が16年前に犯した「未成年淫行」を…
坂上は、こうしたスタジオの空気に喝を入れたのだろう。しかしその直後、「俺ら(芸能人)なんて、まともに生きすぎちゃダメ」と述べた実感こそ、芸能人の「身内ノリ」の正体なのではないか。
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