
千葉県は南房総にあるコワーキングスペース「まるも」、はるばるやって来た
唐突だが、筆者は在宅でライター業を営んでいる。ただここ最近、家の中で仕事をすることに飽きてしまい、ふと「コワーキングスペースにでも行ってみるか!」と思いたった。
ただ、コワーキングスペースと聞くと、そこに集うのは、ミーティングを「MTG」などと表記するような、自分とは水の合わなそうな人たちばかりだと想像し、どうしても気が引けてしまう。また、せっかく出かけるのであれば、無理のない範囲で遠出をして非日常的な感覚に浸りたいという気持ちも、ちょっぴりあるにはあった。
そうこうしつつ情報を集めていると、人里離れた海沿いの地域にあるコワーキングスペースを見つけた。こうして筆者は、千葉県南房総のコワーキングスペース「まるも」へ、はるばる足を運んでみることにしたのだ。
千葉県南房総の浜金谷駅 電車が1時間に1本しか来ない!
「まるも」は、都心から電車で約2時間半、千葉県の冨津市にある。最寄り駅の浜金谷駅には、電車は1時間に1本しか来ないという。筆者は道中、のんきにATMでお金を下ろすなどしていたため電車を1本乗り過ごしてしまい、待ちぼうけを喰らってしまった。結果、予定よりも1時間遅れての現地到着。余裕を持ちすぎるくらいが丁度良さそうである。
浜金谷駅を降りると、低い民家が立ち並ぶ光景に“ザ・田舎”という印象を抱いた。

まるで小学生の頃、おばあちゃん家に遊びに来た日のような錯覚に陥ります
ただ、近くにセブンイレブンやスーパー、郵便局などがあるため、そこまで不便さを感じることはないだろう。むしろ娯楽がないぶん、仕事に集中しやすい環境と言える。

こちらが「まるも」の外観。オシャレなカフェにも見えますが、不思議と周囲の風景に溶け込んでいました
まるもは浜金谷駅から徒歩5分という、なかなかの好立地にあった。その外観は、コワーキングスペースというよりは個人経営の喫茶店といった印象。この中でさまざまな仕事が行われているとは、あまり想像できない。しかし、さっそく中に入ってみると、そこには真剣な表情でノートパソコンに向き合う利用者たちの姿があった。
20代~30代くらいの比較的若い男女が、どんな仕事をしているのだろう、カタカタと小気味良くキーボードを叩いている。そのピリッとした雰囲気に、観光気分でのこのこやって来た筆者の背筋も、ピシっと正された。正直なところ、「仕事をバリバリやってやろう!」という意気込みはあまりなかったのだが、周囲の雰囲気に押されて、そそくさとノートパソコンを取り出す。

バリバリと仕事をしている利用者の皆さんに、気が引き締まります
まるもは1日利用プラン(2000円)のほか、1泊2日プラン(4000円)や2泊3日プラン(7000円)などの宿泊プランもある。宿泊所はコワーキングスペースの近くにあり、企業が合宿向けに利用することもあるという。筆者は1泊2日プランで滞在したので、宿泊の感想はあとでしっかりとレポートしよう。