社会

くら寿司炎上でネットリンチ被害に…集団心理で「私刑」に走るネット民たち

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 その状況を引き起こしたのは、きちんとした説明をせずに責任者である今村悦朗前NGT48劇場支配人を雲隠れにしたAKSおよびNGT48運営の愚行にあるのは確かだが、それでも、グループ内部で起きた問題に対処するのは運営であり警察であって、匿名の人々ではない。事態の解明に真摯に取り組まない運営への批判に正当性はあるが、真実かどうかも不明瞭な情報をもとに個人攻撃に走るのは間違っている。

 現在インターネット上に流布されている何がデマで何が真実なのかはわからないが、いずれにせよ、何の関係もないインターネットユーザーが他人の個人情報を弄んだり、罵詈雑言を浴びせることは果たして「正義」だろうか。

 こういった状況に対し、お笑いタレントのスマイリーキクチは以下のようにツイートしている。ちなみに、スマイリーキクチといえば、1988年に発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人であるとのデマをインターネット上で書かれた結果、謂れのない誹謗中傷が押し寄せるネットリンチの被害を受けたことがある人物としても知られている。

<住所を教えたとされる人物の名前、アイドルを襲ったとされる人物の名前と顔写真までネットに拡散している。事実もデマも関係なく、この状況は異常。感情に流されると確実に加害者になるぞ>
<犯人として名前や顔写真をネットに晒す行為は、疑われた人物やその家族までも危険にさらすのと同じ意味を持つんだからね。もし襲われたら誰が責任を取りますか?「みんなもやってる」は一切通じない、それだけは覚えておいて>

 繰り返すが、くら寿司の件にしても、ビッグエコーの件にしても、従業員の行動は悪質だ。真摯な謝罪と反省のうえで、しかるべき償いをしなければならない。しかし、その償いにインターネットユーザーは一切関係がない。こういったかたちでネットリンチを加える資格も権利もないことは、社会全体でもう一度広く共有される必要があるだろう。

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