ビッグダディから5年、美奈子は“絶対的な味方”を見つけたか 波乱の『ザ・ノンフィクション』

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 「うるせーよ、マジで。関係ねぇだろ。関係ないじゃん、お前によ。俺は俺で考えてやってんだよ。なぁ。結婚して、ずっと子どものこと考えてやってるんだ。お前にわかんのかよ、この野郎。わかんのかよ、お前によ。俺がどんな思いで結婚したかわかってるのかよ。子どものことばっか考えてるんだよ」

 「俺が何でそんだけ怒ってるか? 向こうが俺に何も言ってこないから、わかんないから俺は言ってんだろ。家のことわかってないから言ってよ。俺の気持ちなんか知ってるやつなんか誰ひとりいないよ。俺はあいつの体調のことわかってるよ。だけどあいつに何言っても言い返されるから、それは腹立つだろうがよ。俺は家族のこと思って、お前(美奈子さん)のこと思って言ってやってるのに、全部言い返されんだよ。仕事こんだけ朝早くから夜遅くまでやってて、家のことはよろしく頼むよって思っちゃうよね」

 前回の家出も、育児の価値観の違いによる口論がきっかけ。義人さんは、妊娠中の美奈子さんに負担をかけさせないためにも、年長の子どもたちには自律した生活態度で自分のことを自分でやってほしい、との思いがあるようだ。ただ、美奈子さんとしては、「自分でやったほうが早い」「子どもの意志に任せたい」という気持ちがあり、すれ違っているのかもしれない。

 美奈子さん自身、彼女は彼女で「我慢してきた」と感じているようだ。こう吐露する。

 「いきなりお父さんになって、これだけの人数を養おうって頑張ってくれてるから、私もそれに応えようと思って我慢してきたわけ。(でも)全部が全部(義人さんの)言う通りにしてたら、子どもが自分の意見も絶対言えなくなるし、自分ってものがなくなるし」

 「私は親にさあ、すごいやられたわけよ。お母さんが掃除が苦手な人で、お父さんは全部、私と弟にやれって言ったわけ。それで、やれてないと、生ごみを部屋に巻き散らかされたこともあったわけよ。すごい私、よっちゃん(義人さん)見てるとお父さんを思い出すの。すごい嫌な思い出なの」

 「間違ったことは間違ってるって、夫婦でも絶対言うって決めてるから。でもそれが原因で離婚って言われるんだったら仕方ない」

 美奈子さんの半生を綴った自伝本『ハダカの美奈子』(講談社)にも、中学の頃から父親にDVを受けていたとあった。美奈子さんは、会社から帰宅した父親に「今から家中の掃除をしろ」と命じられ、グーで殴られたり、ムチで叩かれたりといった暴力を受けたこともあったという(ただし同書によれば、父親は、母親と弟には手を上げなかったそうだ)。抑圧的な家庭環境にいた美奈子さんは、やがてヤンキーになり、高校を中退し、家を出たい一心から十代半ばで妊娠・出産、そして結婚するが、結婚後は夫からのDVに苦しんだ。

 彼女なりに、「子どもたちには自分と同じ思いはさせたくない」という思いがあるらしい。

 その後、夫婦間でどんなやり取りがあったのかは示されなかったが、どうやら夫婦関係は修復したようだ。3週間後、再び番組スタッフが義人さんの会社を訪ねると、義人さんは穏やかに応じた。

 「俺がぶっちゃけ、疲れてたのもあるし、美奈ともうまくいってなくて、色んなことが重なって爆発しちゃった」

 「俺から今あの家族取ったら、これから生きてく意味ないと思っているし、アレは本心ではないし。だけどああいうのはもうなくさないとと思って、反省してます」

 美奈子さんも「私寝たら忘れる人だからね。大丈夫、簡単な人だから」「(義人さんは)すぐ火がついちゃうから、その瞬間は起こるんだけど、後からちゃんと冷静に考えられる人ではあるのかな」と、落ち着いた様子だ。

 しかしこの離婚騒動から4カ月後の11月、翌月に迫った美奈子さんの出産を巡って、夫婦は検診後に車内でまた大喧嘩となった。無痛分娩希望だったが高脂血症のため断念せざるを得ない美奈子さんと、赤ちゃんの安全を一番に考えてほしくて美奈子さんが「ワガママ」に見える義人さん。二人は、「無痛なんかどうでもいいんだ」「黙れ。家から出てってくれ」「誰でも痛いんだよバーカ」「お前は経験してねーよバーカ」「経験できねーよバーカ」等々の口論の末、美奈子さんは車を降りると言い、コンビニの駐車場で下車。

 「タクシーで帰るから先帰って」と義人さんを拒絶していた美奈子さんだったが、義人さんは「多分あれね、手を引っ張ってほしいんだよ」と察し、五女と一緒に美奈子さんを迎えに行く。帰宅後も美奈子さんは番組ディレクターに「無神経すぎるのがイラつく」「(赤ちゃんのことは)私が一番心配している。自分のお腹の中にいる子だから」と泣きながらこぼしたが、夫婦はすぐに仲直りした。激しい喧嘩を繰り返し、口汚く罵りあったとしてもすぐに許せるほど慣れてきたのかもしれない。ただこの時、車に一緒に乗っていた五女は、美奈子さんが車を下りた時、泣いていた。少なくとも子どもの眼前で互いを罵りあうのは止めたほうがいいだろう。

 この日の夕食では、義人さんが美奈子さんの出産に備え、子どもたちに「○○は○○のことを頼む」「○○はなるべく自分のことをやってね」と団結を呼びかけていたが、家を出た長男、および義人さんと距離を置く長女の姿はなかった。

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