フランチャイズ加盟での起業はアリか? フランチャイズのほうが有利な業種業態とは

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本部のサポート体制を要チェック

 一方、フランチャイズオーナーの募集は積極的なのに、肝心の集客に力を入れていないFC本部もたくさんあります。

 「サポート体制充実」と言いながら、集客が厳しいと「チラシをまきましょう」といってそのチラシ作成代が本部の収益源になっているとか(もちろん、デザイナーを探して文面を考えデザインしてもらい、印刷業者を探して印刷してもらうという手間を省けるわけですが)。あるいは「定期的な研修制度あり」と言いながら、参加は実費とか。

 商品開発を怠っているFC本部もあります。たとえば以前、車のキズを直すリペアビジネスの資料請求をしたことがありますが、そのFCはリペア手法や使う溶剤・ペイントなどがほぼ昔のままで、進化が見られませんでした。外食の場合では、新メニューの開発や技術革新が少ないFC本部もあるでしょう。

 本部のサポート体制が充実していることをアピールするFCチェーンも少なくありません。ただ、そのサポートの中身と有効性、そして自分に合うかどうかは調査しておく必要があります。

 たとえばコンビニの場合、SV(スーパーバイザー)が週に2回ほど店舗を訪問してサポートしますが、おおむね本部からの連絡事項の伝達とそのチェックがメインです。つまりコンビニオーナーはあれこれと指図されますから、独立心の強い人にとってはちょっと面倒かもしれません。

 もちろんオペレーションの統一性や一貫性はチェーンとしてのブランドを維持するために必要なので、本部があれこれ言うのはやむを得ないことです。とはいえ、これでは雇われ経営者みたいなものだなあと感じたこともあります。

 これは外食・中食チェーンも同様です。外食は特に接客クレームなどが口コミ・ネットで広がりやすく、食中毒でも起こせば一発アウト的なリスクがあるので、本部がうるさくチェックするくらいがむしろ健全かもしれません。

 基本的にFC本部は、オープンまではいろいろやってくれても、オープン後はめっきりサポートが減り、結局は自分で何とかしなければならないのが通常です。「サポート体制が充実している」

 といっても、実態はあまり役に立たないなあというのが私の印象です。

 それと、収支シミュレーションは疑ったほうがよいと思います。初年度からなぜそんなに集客できるの? 売上が立つの? その根拠は? というものが結構あるからです。たとえばエステサロンなどは、時間をかけて近隣に認知度が高まり固定客がついていく業態ですから、初年度からそんなに売上が立つのはおかしい、と感じます。私も以前、エステサロンを手掛けて撤退したことがありますので。

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