
斎藤工オフィシャルサイトより
斎藤工主演の映画が公開を危ぶまれているらしい──。4月5日公開の映画『麻雀放浪記2020』(監督:白石和彌)に対して国会議員からクレームが入り、公開中止の可能性が出てきたというのだ。
ニュースサイト「デイリースポーツonline」(2月12日付)によれば、斎藤工主演映画『麻雀放浪記2020』は1月31日に自由民主党の有志議員による「頭脳スポーツとしての健全で安全な麻雀を推進する議員連盟」を対象に限定の試写会を行ったところ、戦争で東京オリンピックが中止になるという設定に議員からクレームが入ったのだという。
『麻雀放浪記2020』はマスコミ向け試写を行わない方針だというが、その理由について斎藤工は、2月12日に行われたイベントの席で<設定自体がお叱りを受けています。試写をしてしまうといろんな指摘を受けて、(公開予定が)ゼロになる可能性もあるので、強行していきたいなということですよね>と、状況を語ったのだと報じられている。
現在の報道だけでは、指摘されているクレームというものがどれほどの強度の圧力なのかは判然としないが、国会議員によるクレームで映画の公開が中止となるとしたら、そんなことあってはならないことだ。
『麻雀放浪記2020』にはどんな「クレーム」が寄せられているのか
ただ、今回のことに関しては、報道されているような「公開中止に追い込まれるほどの圧力」が存在しているのかは微妙だ。
というのも、麻雀議連を対象に行った試写会の直後の報道では、そのような緊張感はまったく見られないからだ。
ニュースサイト「映画.com」(1月31日付)の記事によれば、確かに、オリンピックが中止になる設定に対して、秋元司衆議院議員が<五輪競技が多く開催される江東区の出身者として腹立たしい>と語ってはいる。昨今の言論状況では、これでも「圧力」として十分機能する可能性も考えられる。
ただ一方で、秋元議員はあくまでエンターテインメント内の話であると理解を示し、<古き良き麻雀の歴史の要素もあった。麻雀のイメージアップにもつながるし、多くの方が麻雀に関心を持つきっかけになれば>とも語っている。
また、同じく試写会で映画を鑑賞した牧島かれん衆議院議員は<女性にとって麻雀が身近になり、オシャレなスタイリッシュなものになった。私も勉強したいと思った>と感想を述べているという。
斎藤工自身も映画の感想を受けて<問題作だと自負しているので、優しく言葉を選んで褒めてくださった>と、安堵の表情を浮かべたと報じられている。
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