社会

池江璃花子選手の白血病公表で“善意の攻撃” 民間療法を勧め、詳しい病状を知りたがる声も

【この記事のキーワード】
池江璃花子選手に「絶対治る」は善意の攻撃!民間療法を勧め、詳しい病状を知りたがる声もの画像1

池江璃花子選手/写真:ロイター/アフロ

 競泳の池江璃花子選手が2月12日に白血病を公表し、各界から応援の声が上がっている。ただ、それが必ずしも当事者やそれを支える家族にとって有益かといえば、また別の話だ。

 公益財団法人日本骨髄バンクにはドナー登録に関する問い合わせや資料請求が殺到。日本水泳連盟には励ましや心配の電話やメールが相次ぎ、民間療法や漢方薬を熱心に薦める人もおり、連盟事務局は対応に追われているという。

 また、TwitterなどのSNS上では、スポーツ選手や芸能人などの著名人による池江選手への応援ツイートも相次いでいる。

 カンニング竹山は12日、Twitterで<池江さん、絶対に治る! 絶対に治ります!>とツイート。2006年に相方・中島忠幸さんを白血病で亡くしている竹山は、池江選手の白血病公表を他人事とは思えず、善意で<絶対に治る!>とエールを送ったのだろう。

 しかし、こういった応援や励ましは「善意の攻撃」であるとして、がん研究者の大須賀覚氏が12日、Twitterで警鐘を鳴らした。

<池江選手の報道を見ると、日本でがんを公表する難しさを感じます。公表すると患者は「善意の攻撃」を受けてしまいます。皆さんが心から良くなって欲しいと願う気持ちは分かります。しかし科学的根拠のない治療を勧められたり、「絶対に治る」のような根拠のない励ましは患者に負担となることもあります>
<皆さんのお気持ちは本当に良くわかります。ただ、とにかく励ましたり、治療を探してあげるのがするべきことではない場合が多いです>
<もちろん人と人との関係ですので、明確な正解はなく、がん患者によって受け取り方は違うこともあります。しかし、そう思う患者がいることを頭の片隅に入れておいてもらうと、大切な人に余計な負担をかけずにすむのではと思います。優しい思いが空回りしてしまわないように、知っておいてもらいたいです>

 また、写真家であり血液のがんで闘病中の幡野広志氏も12日、Twitterでこのように進言している。

<病気を公表したときに“可哀想”とか“残念”って感想をいってしまう人が少なくないけど、患者さんに“申し訳ない”という罪悪感を抱かせて、追いつめるだけだからやめたほうがいいよ。そして病気の報告は相談ではないので、根拠のないアドバイスもやめたほうがいいよ>
<じゃあなんて言えばいいんですか。ってよくいわれるんだけど、そもそもなんでなにかを言いたくなるのだろう。もう一度いうけど、病気の報告であって相談ではないのだ。気まずさを紛らわせようとしたり、患者さんではなく自分を納得させるための言葉はすべて止めた方がいい>

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。