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コンビニ店員にセクハラ行為を続けた市職員を増長させた、「事なかれ主義』

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「Getty Images」より

 自身のセクハラ行為が原因で受けた停職6カ月の懲戒処分が重すぎるとして、50代の男性職員が市を訴えた訴訟の上告審判決を弁護士ドットコムニュースが報じた。

 これは昨年11月6日に最高裁第3小法廷が「著しく妥当を欠くものであるとまではいえない」と、男性側の請求を退けたというもの。だが一審の神戸地裁、二審の大阪高裁はともに「女性従業員は笑顔で行動しており、顔見知りの職員の行為の一部には渋々ながら同意していた」などとして「処分は重すぎる」と判断していた。これにネット上では「妥当な判断で救われました」と最高裁の判断を評価する声と同時に「すげー国だな」「最高裁まで持っていかないとまともな判決が出ないとか大丈夫かこの国」と、一審・二審の判断に対する驚きの声があがっている。

 男性は加古川市の職員で、市内のゴミ集積場から一般廃棄物を収集する業務を担っていた。その最中、就業場所から運搬先に向かう途中に位置するコンビニに立ち寄り、女性従業員にわいせつな行為を繰り返していた。こうしたことから男性には停職6ヶ月の処分が下されたが、男性はこれを重すぎるとして、加古川市を相手取り、停職処分を取り消す訴えを起こしていた。

 最高裁では「被上告人と本件従業員はコンビニエンスストアの客と店員の関係にすぎないから、本件従業員が終始笑顔で行動し、男性による身体的接触に抵抗を示さなかったとしても、それは客との間のトラブルを避けるためのものであったとみる余地があり、身体的接触についての同意があったとして、これを男性に有利に評価することは相当でない」と、女性従業員が客である男性に対し笑顔で対応し、身体的接触に抵抗を示さなかった(ように解せられた)様子が見受けられたとしても、それは「同意ではない」という判断を下し、男性の請求を棄却している。

 これが“一般の感覚”でみれば妥当な判断と思える。ところが一審・二審では男性によるセクハラは認めながらも「処分は重すぎる」と全く反対の判断を下していた。

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