健康

はしかの予防接種、1987年生まれで一度も記録がなくMRワクチンを打った

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「Getty Images」より

 「はしか(麻疹/麻しん)」がまた猛威をふるっている。国立感染症研究所(以下、感染研)によると、2019年1月1日~2月10日までに報告されたはしかの患者数は、20都道府県・167人にのぼる。2018年の患者数は282人なので、2019年に入ってからのわずか1か月半で前年患者数の半数を超えたことになる。感染研の調べによると、患者数は都道府県別で三重49人、大阪47人、愛知17人、東京11人と、関西地方および東海地方を中心に感染が広がっている。

 集団感染、院内感染も相次いで報告されており、大阪府では、百貨店内のテナントで今月19日までに従業員と従業員と利用客計22人の感染(疑い含む)が確認されたほか、大阪府済生会茨木病院では医師や患者など10人に症状が出たという。患者が新幹線で東京―新大阪間を往復していた事例もあり、厚生労働省も今月18日、患者の移動等により広範な地域で患者が出る可能性があるとして、全国の自治体に注意喚起を通知している。

 充分な注意が必要とされる事態だが、先日SNSでは、はしかについて<マイルドな小児疾患><罹患したら、安静にし栄養をとって休むだけでよい>と呼びかけるツイートが拡散され、物議をかもした。はしかを「マイルドな小児疾患」と認識するのは危険だ。

 はしかの典型的な症状としては、「感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状」「2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現」「肺炎、中耳炎を合併しやすい」(厚生労働省HPより)。たしかに風邪のように思えるかもしれない。

 しかしはしかは、空気感染するほど感染力が強く、感染力は「インフルエンザの10倍」ともいわれる。免疫を持たない人が感染するとほぼ100%発症し、有効な治療法はない。患者1,000人に1人の割合で脳炎を発症、先進国でも死亡例はあり、妊娠中に感染した場合は流産・早産の危険性もある。症状が出るまでの潜伏期間は約10日間で、その間に免疫を持たない人に移してしまう可能性がある。

免疫を持たない人はどうすればいい?

 現在の日本では、予防接種法により、定期接種として「麻しん・風しん混合ワクチン(以下、MR)」を計2回接種することができる。1期は生後1~2歳の間(基本的には1歳になってすぐ)、2期は小学校就学前の1年間。公費助成が適用され、接種費用はかからない。

 この2回接種が義務付けられるようになったのは2006年4月以降のことだが、2008~2012年度には中学1年生と高校3年生相当年齢者を対象に2回目の予防接種ができる制度が導入されたため、1990年4月2日以降に生まれている人は計2回の定期接種を受けていれば抗体ができており、罹患率は低いと言われている。

 一方、1978年10月~1990年4月1日以前に生まれた人は予防接種を1回しか受けていない可能性が高く、2013年に麻しん(はしか)が流行した時にも2回目の予防接種を受けるよう厚生労働省が呼びかけた。

 昨年のゴールデンウイーク前にも、沖縄県を中心にはしかの感染が広がったが、やはり定期接種を1回しか受けていない30代に患者数が多かったという。

 はしかに感染しないためには、何よりもまず予防接種を受けることが大切だ。はしかと風疹の「MRワクチン」を計2回接種することで、1回目では抗体をつけられなかった人でも多が抗体を得られる。厚生労働省では、子どもの頃に1回しか受けていない大人には2回目を受けることを推奨している。

 2回目を受けたか記録が残っておらずはっきりしない場合など、結果的に3回接種したとしても問題はないという。まずは自分が定期接種を何回受けているのかを確かめたいところだ。母子手帳に記録が残っていればよいのだが、紛失している場合もあるだろう。

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ウェジー 2018.04.26

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