
「Getty Images」より
大阪府内の公立小中学校が、児童や生徒が学校へのスマートフォン(携帯電話)の持ち込みを容認することを決定した。大阪府教育長は学校内での利用や管理方法のガイドラインを制定し、2019年度にも解禁する。柴山昌彦文科相大臣も「大阪府の動向を注視しつつ、見直しにかかる検討を進めたい」としている。
文科省は2009年、携帯電話を「教育活動に直接必要のないもの」とし、小中学校への持ち込みを原則禁止とすることを通知。これまで多くの学校において携帯電話の持ち込みは禁止されてきた。しかし大阪府では、2018年6月に発生した最大震度6弱の大阪府北部地震に際して、児童と連絡がつかない保護者が相次いだことから、府教育長に「スマホや携帯電話の持ち込みを認めてほしい」との意見が多数寄せられていたという。こうした背景により、大阪府教育長は「校内では電源を切り指示があるとき以外は出さないこと」「登下校時もかばんに入れ緊急時以外は使わないこと」というルールを設け、小中学校へのスマホ持ち込み解禁へと乗り出した。
このニュースは24日放送の『サンデージャポン』(TBS系)でも取り上げられ、ゲストたちの議論は白熱した。この4月から長男が小学校に進学する小倉優子は、「私はどっちとも言えないんですが」としたうえで、「便利だったりとか、親が居場所が分かったりとか安心な面ももちろんあるけど、親の目が行き届かないところも……知らない人と知り合ってしまうとかは心配」、「(スマホを)買ったら買ったで子どもや学校に預けっぱなしではなく、親がきっちり“ここまでしかやらせない”ってものをしなくてはならないと思う」と意見を述べた。
一方で、1歳になる息子を持つ落合陽一は「新しい技術ができたとき禁止するのはナンセンス」と述べ、藤田ニコルも「スマホがなくて(仲間はずれにされるなど)いじめられたらって言うじゃないですか。なんかスマホは関係ないかなって。逆に、そういう(いじめの)動画を撮っておく人が増えて防止になるし、明確になる」と賛成の立場に立った。
強硬反対の立場を取ったのは、杉村太蔵だった。「僕は大反対」と宣言したうえで、自身の子どもにはキッズケータイを持たせていると明かしつつ「スマホに関しては大反対です。歩きながらスマホの痛ましい事故が増えていますし、スマホが解禁になれば、これまで学校に持ち込みが許可されてきた物品のなかで、スマホは桁違いに高額。これはいじめの温床になりますし、公立に関しては禁止すべき」と主張した。
これに、テリー伊藤は「スマホで子どもたちの新しいアイディアが生まれる」と意見を挟み、太田光も「プログラミングを教えているくらいだから」と反論。しかし杉村は、「それは学校の外で教えればいい」「親の経済力で持たせてあげたくても持たせてあげられない家庭があって。僕は公立校に関しては反対ですよ」「公立学校にはやっぱり経済格差がある。文科省が予算をつけるならいいですけど」 と語り、最後までスマホ持ち込み反対派を貫いていた。
『サンジャポ』では杉村の孤軍奮闘ぶりが際立っていたが、教育評論家の“尾木ママ”こと尾木直樹も反対を表明している。尾木は19日、<大阪スマホ持ち込み容認は乱暴過ぎ⁈>と題してブログを更新し、<カバンの中に入れて登下校 学校ではカバンの中に自分で保管する 学校任せ 家庭任せ 子ども任せ なんと無責任 なんとSNSへの無警戒><尾木ママ 理解出来ません! スマホ買えない家庭はどうするのかしら? 少し現実をシュミレーションすればあまりに現実離れ>と怒りを露わにした。
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